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”教師のための”自己分析・自己アピール 完全マニュアル②〜教師は”使えない”を”使える”にする2種類の自己分析とは?〜

目次

この記事を読んで分かること

  • 自己分析の2種類のアプローチが何か分かる
  • 自分の半生を振り返る自己分析の必要性が分かる
  • 自分の半生を振り返る自己分析の方法が分かる
  • 自己分析におすすめの書籍が分かる

自己アピールに繋がる2種類の自己分析とは?

Kurin

kurin(くりん)です。

この記事では教師から民間企業への転職を目指す方が、各種選考の段階で自分自身をアピールすることに成功するための自己分析の方法について説明しています。

前回の記事では”どうして自己分析が必要なのか”という自己分析そのものの必要性と、教師の経験を評価される形に作り変える際に重要なキーワードとなる”親和性”に触れました。

そして今回では、

教師の経験と民間企業との繋がりを見出すための自己分析
教師の経験を未経験業界・未経験職種に活かすための自己分析

の具体的な方法を説明していきたいと思います。

アピールに繋がる2種類の自己分析とは?

世間でもこの記事でも”自己分析”と容易く言いますが、その方法をきちんと理解している方はどれほどいるのでしょうか。
自己分析は文字通り自分自身への理解を深めることですが、それはどのようにしてなされるのかというと、

過去を振り返る

ということです。

Kurin

これは皆さん、わかっていますよね。

自分はこんな考え方をする
自分にはこんな長所がある
自分はこんな事ができる

どんなことでも言うのは簡単ですが、果たしてそれは本当のことと言えるのでしょうか?
その確かさを示す根拠となるのが過去の経験です。

これまでにこんな選択をしてきたから、自分はこんな考え方をする
これまでにこんなことで活躍したから、自分にはこんな長所がある
これまでこんな業務をしてきたから、自分はこんな事ができる

このような表現になると説得力が増すのは理解できると思います。
転職活動においてはアピールできる部分を探すため、そしてそこに説得力をもたらすために自己分析を行ないます。

自己分析をする際には

使える使えないは別として、とにかく振り返ってみる

ということがポイントです。
自分の特徴を知ることと、どの業界や職種と親和性があるかは別物だからです。
またとにかく書き出してみることによってこれまで気づかなかった一面に出会えるかも知れません。

Kurin

特定の業界のための自己分析ではなく、全てを振り返ることで想像もしていなかった業界や職種との親和性を見いだせるかもしれませんね。

では自己分析には2種類ある、ということですが、それは次の2つです。

①”自分自身の半生を振り返る”自己分析
②”教師の経験を振り返る”自己分析

自分自身の過去と言ってもフォーカスする部分が2つあります。
それは、”自分自身の半生=過去”そして”自分の職業経験=過去”とする考え方。

転職なんだから職業に関わるものだけでいいんじゃないの?

と考えるかもしれませんが、履歴書や職務経歴書であればたしかにそうかも知れません。
しかし、面接の場合は仕事に関わるものだけでなく”これまでの選択に関わる背景や一貫性”についても触れられます。

その背景や一貫性になるのが”自分自身の半生”です。

Kurin

転職活動は職業経験だけでなく、その人の人生も重要ということですね!

この記事では2つのうちの1つ目、”自分自身の半生を振り返る”自己分析について解説します。

”自分自身の半生を振り返る”自己分析はなぜ必要?

では自分自身が生まれてから現在に至るまでの状況や経験を振り返る自己分析を行います。
これによって特に、

業界や職種、企業への応募理由
教師という職業を選んだ理由や”やりがい”
自己アピールで上げる項目の根拠

を説得力の高いものにすることができます。

振り返りNG例

・198◯年◯月◯日生まれ。暴風雨が襲った日に生まれた。
・出身は◯◯県。
・小中高は地元の学校に通う。
・大学は〇〇大学で日本文学を学ぶ。
・大学卒業後は地元に戻り、高等学校の国語科教師として勤務した。

これは確かに自分自身の半生を振り返っていますし自己紹介としては正しいかもしれませんが、転職活動では活かすことができません。

どうしてその高校を選んだのですか?
どうして〇〇大学を選んだのですか?
どうして日本文学を専攻したのですか?
どうして地元に戻ろうと思ったのですか?
どうして教師になろうと思ったのですか?
どうして高校という校種を選んだのですか?

この例ではそれを答えることができません。
なぜならこの振り返りでは”自分の意思決定の背景”を読み取ることもできないからです。

履歴書や職務経歴書で記載する自己アピールは”求人業務を全うすることができる”という根拠を示すものですが、先述の通り面接では現在に至るまでの”自己決定の軌跡=自己決定に至る自分自身の価値観”に注目し、その一貫性を見られることも多いです。

Kurin

書類選考と面接に共通するのは”何をしてきたか”。
面接では”どうしてそう考えてきたのか”がプラスで聞かれるということですね。

転職活動における面接ではそのスタートとして”自己紹介”を求められることが多いです。
そして先程の質問に加えて、

どうしてその業務にやりがいを感じるのか
どうして転職することにしたのか
どうしてこの業界なのか
どうしてこの職種なのか
どうしてこの企業なのか

という質問に対して、その選択の背景になる経験を幼い頃から挙げていき、その一貫性持った答えを用意しなければなりません。
ですのでここで必要なのは、

”アピールに繋がる”振り返りOK例

・かなりの田舎に生まれ、地域の方に大切に育ててもらった
・学校という場が子どもたちの集う場所でさみしい思いをしなくて済んだ
・両親が共働きだったから教師が一種の親代わりだった

・地域のこどもが少なく、ひとり遊ぶをするしかなかった
・遊びを面白くするために自分独自のルールを取り入れ工夫していった
・勉強も塾などが近くになく自学の仕方も工夫した

といった振り返りです。

Kurin

上の3つが教師を志した理由に繋がる経験、
下の3つが業務改善意識や自主的に学ぼうとする姿勢の背景となる経験ですね。

つまり、ここでピックアップしていくのは

自分の意思決定や思考に影響を与えた経験

です。

どうして自分はこんな考え方をするのか
どうして自分はこんな選択をしたのか

人生には無数の岐路があります。
なんとなく決めたものでも、その背景には過去の経験が大きく影響しているものです。

その中でも

人生を大きく左右する選択

もまた、それまでの人生経験に基づく判断がなされた結果なのだと思います。
そしてそれを選ぶことになった

自分自身の考え方の傾向

というものも、自分の経験が大きく影響しています。
先程挙げた質問の選択ひとつひとつの背景にある太い軸を見出すのが自己分析です。

この自己紹介を軽視しスタートを誤ると面転職活動自体がブレの大きなものとなってしまい人生を好転させることができなくなってしまいます。
そのためその軸をしっかりとしたものにするための自己分析に力を注ぎましょう。

Kurin

自身の半生を振り返る必要性、わかっていただけましたか?

【自分自身の半生を振り返る自己分析】具体的な方法は?

振り返りを行う手順ですが、大雑把に言ってしまうと

物心ついた頃から現在までの選択と、その選択に影響を与えた経験を整理すること

です。
そのための行程として、おすすめの方法を紹介したいと思います。

STEP
振り返る時代の状況を書き出す

振り返る時代は幼少期・小学生・中学生・大学生・社会人など。
細ければ細かいほど良い。

STEP
各時代の性格、好きだったもの、行動の特徴、選択を書き出す。

各時期の状況に加えていく。

STEP
STEP2の背景をそれよりも前の時代から見出す。
Kurin

①と②で当時を振り返る、③でその繋がりを検討する、という流れです。

これを行っていくと

ある時代の③を考えた際に、それ以前の時代の経験が影響を与えていること

に気づくはずです。
そういった時代を超えて影響を与える考え方が自分の軸となります。
ただ理論を述べるだけではイメージしづらい部分があるので、先ほども少し使いましたが私の半生を例に簡単に説明してみましょう。

Kurinの幼少期

STEP
振り返る時代の状況を書き出す。

☆2人兄弟の次男として過疎化の進んだ山間部の地域に生まれる
☆”近所”というものが少ない地域
☆近所には子どもがほとんどおらず、同い年の子の言えまでは数キロの距離
☆保育所に通うと同級生は10人未満
☆両親が共働きで同居している祖父母に可愛がってもらう

STEP
性格、好きだったもの、行動の特徴、選択を書き出す。

☆家族以外には人見知り
☆家族の前では明るく活発
☆祖父母が好き

STEP
STEP2の背景を前の時代から見出す。

☆特に無し

Kurinの小学生時代

STEP
振り返る時代の状況を書き出す。

★同級生は保育所と同様に10人未満、子どもと遊べるのが小学校
★登下校中には地域の方が声を掛けてくれる
★親が共働きのため教師も親代わりの存在
小学校から帰宅すると祖父母の家に直行
★遊びはもっぱら一人遊び

STEP
性格、好きだったもの、行動の特徴、選択を書き出す。

★一人遊びも普通に遊ぶだけでは飽きてしまうので自分なりのルールを加えてアレンジ
★読書が好きになる
★レゴが好きになる
★人見知りは変わらず、家では明るい

STEP
STEP2の背景を前の時代から見出す。

★特に無し

Kurinの高校生時代

STEP
振り返る時代の状況を書き出す。

☆通える範囲で一番の進学校に通う
☆最寄り駅も遠く、父に送り迎えをしてもらう
☆指導者のいないクラブで上位大会に進出
☆塾に通わず学年上位を維持

STEP
性格、好きだったもの、行動の特徴、選択を書き出す。

☆読書は相変わらず好き
☆自作の問題の作成など勉強の仕方を工夫する
☆プラモデル作成にハマる
☆完璧主義の傾向、ミスを嫌う
☆都会への憧れ、外の世界を見たくなる

STEP
STEP2の背景を前の時代から見出す。

☆片田舎での生活の反動、都会への興味
☆一人遊びからの工夫をする精神
☆一人遊びからくるこだわりの強さ

Kurinの教師時代

STEP
振り返る時代の状況を書き出す。

★就職活動が上手く行かない
★教育実習で教師の面白さに気づく

STEP
性格、好きだったもの、行動の特徴、選択を書き出す。

★国語教育への反感
★クラブ指導の面白さ
★生活指導をしっかりする教師
★業務改善の意識

STEP
STEP2の背景を前の時代から見出す。

★地域に大切に育ててもらった恩返し
★人と深く繋がって育った経験
★工夫してアレンジしていく経験

中学生時代は省略しましたが、このような感じで簡単に振り返ってみました。
幼少期や小学生時代は自分の意志で選択をするような経験が少ないため②や③の項目はシンプルです。

高校生や教師になるとSTEP3に挙げる項目が出てきます。
例えば、高校時代の”都会への憧れ”は過去の”田舎暮らし”が影響しています。
また、教師時代の”業務改善の意識”は小学生や高校生での”アレンジする”という経験が根底にあることが分かります。

CHECK!! Kurin子供時代 一人遊びのエピソード

私は極端な過疎の山間部(僻地)の生まれですから、行動の選択肢がほとんどなく
小学生の有り余るエネルギーを一人遊びで発散していました。
その遊び方も普通に遊ぶだけでは飽きてしまうので自分なりのルールを加えてアレンジしていました。
よく覚えているのは”ただ自転車に乗るのではなく農家である自宅の畑をレースコースに見立て、一度も地面に足がつかないまま何周できるかを競う”という遊びです。
朝から晩まで1日中同じところをグルグル周る様子は周囲から見れば奇行でしかありませんが、私にとっては楽しい遊びでした。

ここからは転職活動で使用することを意識していきたいと思います。

自分自身でアレンジする

という私の特性はこの後にも影響を及ぼしており、中学生時代・高校生時代の勉強は

学習塾が通えるような距離になかった(環境)のため自分自身で勉強し、
定着度を図るために予想問題を自作する

という方法を取り入れましたし、教師になった現在でもいわゆる”例年通り”が好きではなく、

少しでも便利にならないか
少しでも良くならないか

と色々なことを取り入れようとしたりします。
それが次の実際に使用した自己アピールに繋がっていきます。

実際に使用した自己アピール
【業務改善経験】

・採点システムの導入を主導
・欠席連絡フォームの導入を主導
・県内で例のない方法でのICTを用いた教科指導
・進路指導における担当生徒の合格率の向上

これらの「業務改善経験」をどうして行うという選択をしたのかという問いを考えてみると、

選択肢がない中で自分なりにアレンジしてきた

という私の選択の軸が見えてきます。
これがまさに冒頭でお伝えした選択の背景にある太い軸であり、ある時代の③を考えた際に、それ以前の時代の経験が影響を与えていることでもあります。

この作業を時代ごとに行なっていき、自分の特性とその背景にある軸を繋げていってください。
その作業によって見出された軸が自己アピールの背景となり、説得力をもたらしてくれます。

Kurin

繋がるもの、繋がらないもの関係なく全てを挙げてみよう。
そうして年代ごとで過去からの影響を見出していくと使えるものや、現在の自分に影響しているものが見えてくるはず!

自己分析に役立つ最強書籍を紹介します!

ではこの記事の最後に自己分析を行うに当たり大変役に立った書籍を紹介したいと思います。
ここまで話をしておいて申し訳ないですが、

Kurin

実は私は転職活動を始めてから、一度も自己分析をしていません。

それは過去に読んだ2冊の書籍で自己分析が済んでいたからです。
そして、当時は転職関係なしに行った自己分析でしたが、内容の取捨選択はあったもののやり直すこと必要はありませんでした。
それぐらい精度の高いものなので、紹介させていただきたいと思います。

Kurin

この記事をお読みの方は、ちょうど面接対策や応募書類を作成している方が多いかと思いますので是非参考にしていただければと思います!

【自己分析におすすめの書籍①】
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』八木仁平

二度とブレない「自分軸」を見つける本

このような書き出しから始まるこの書籍は、まさに自己分析をするための書籍と言えます。
転職活動においてもブレない軸を持つことが非常に大切です。
また書籍内では

「この仕事をずっと続けていいかわからない。」

という言葉が続くように、自分にとっての適職を探すことに役立つのが見て取れ、目次を見てみると、

  • 大事なこと(価値観)から仕事の目的が生まれる
  • 転職・就職面接でも無敵になれる理由

といった仕事に関わる項目もあります。
そして、よく出てくる言葉が「自分軸」。

Kurin

これだけでも、今回紹介した自己分析に共通するものが多くありますよね。

またこの書籍の更に良いところはタイトルに「世界一やさしい」と書くだけはあり、

自己分析を行う過程がわかりやすい

ということです。
親しみやすい例も合わせて添えられており、それを読みながら

Kurin

自分の場合は…。

と考えながら進めることができます。
私の転職活動はこの書籍によって支えられたと言っても過言ではありません。

【自己分析におすすめの書籍②】
『メモの魔力』前田裕二

created by Rinker
¥1,540 (2024/10/18 07:26:16時点 楽天市場調べ-詳細)

次に紹介するのはSHOWROOM株式会社の代表取締役社長としても有名な前田裕二氏の書籍です。
この本も非常に有名でよく売れていますよね。
ただここで紹介したいのは

メモを持とう!

という話ではなく(それ以外にも大切なことを示してくれている書籍ですが)、その中にある

「ファクト→抽象化→転用」という最強フレーム

です。
これはこれから自己分析で挙げた自分の価値観や強みをアピールへと転換していく時に使用する考えです。
またこれだけでなく巻末には自分を知るための【自己分析1000問】を載せてくれており、

夢・性格・家族などの項目に分かれた質問に対して
幼少期から現在・未来といった様々な視点から応えていく

という形式のものです。

Kurin

1000問という質問内容に答えるのは大変骨が折れますが、昔のことなんて思い出せない!という人には当時を振り返るヒントをくれる書籍です!

この2冊で自己分析は完璧!あとは転職活動へ転用するだけ!

上記で紹介した2冊との出会いは私の転職活動を大きく進めてくれました。

どんな経験も巡り巡って役立つことがある

とはよく言いますが、転職活動を実際に行う数年前に読んだ書籍たちが今になって自分自身を助けてくれるとは思いも寄りませんでした。

書籍を読む順番としては

『メモの魔力』
↓↓↓
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』

がいいと思います。

Kurin

『メモの魔力』質問に答えた内容を使って、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』で自分軸の作成を行うという流れです。

この2冊を参考にして、ぜひ自分自身の半生を振り返ってみてください。
次回は2つ目の自己分析である、求人の業務に適応できることをアピールするための、

【”教師の経験を振り返る”自己分析】

について解説していきたいと思います。

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