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”教師のための”自己分析・自己アピール 完全マニュアル③〜アピールへ繋げる準備!教師の経験振り返り編〜

目次

この記事を読んで分かること

  • 教師の経験を振り返る重要性が分かる
  • ”教師の経験を振り返る”自己分析”のための2つのステップが分かる
  • ”年単位・学校単位の振り返り”の方法が分かる
  • アピールに説得力を持たせるための方法が分かる
Kurin

kurin(くりん)です。

この記事では教師から民間企業への転職を目指す方が、各種選考の段階で自分自身をアピールすることに成功するための自己分析の方法について説明しています。

これまでの記事では自己分析の必要性と、教師の経験を評価される形に作り変える際に重要なキーワードとなる”親和性”に触れ、その具体的なアプローチとして

①”自分自身の半生を振り返る”自己分析
②”教師の経験を振り返る”自己分析

の2種類を紹介し、”自分自身の半生を振り返る”自己分析について解説しました。

そして今回では、

②”教師の経験を振り返る”自己分析

の具体的な方法を説明していきたいと思います。

どうして”教師の経験を振り返る”ことは重要?

転職活動において求められる書類選考や面接は

求職者

自分自身が希望求人に適う人間であることをアピールする場

採用担当者

求職者が募集求人に適う人間であるかを確認する場

としての意味合いが強いです。
そして教師からの転職を目指す人にとって、求人に適う人物であることを示す根拠の中心となるのが

教師の経験

です。

Kurin

教師の経験を企業で活かせると評価してもらうには一定の説明が必要です。

そのためには

STEP
教師の業務を民間企業のものに変換する

STEP
求人業務に合うものを取捨選択する


という行程を通る必要があります。
そのステップ1【教師の業務を民間企業のものに変換する】その準備が今回のテーマ、

”教師の経験を振り返る”自己分析

です。

”教師の経験を振り返る”自己分析”のための2つのステップとは?

STEP
年単位・学校単位の振り返り

何年度に、どこの勤務校で何を経験したのかを挙げる

STEP
1日単位の振り返り

1日の業務を挙げる

”教師の経験を振り返る”自己分析には上記の2つのステップがあります。

Kurin

大きな目線での振り返りと、細かな目線での振り返りですね。

”年単位・学校単位の振り返り” 例を使って説明します!

学校の業務は1年単位で回るものが多いです。

学年・クラス
担任・副担任
分掌
担当クラブ
ETC…

このように1年周期で切り替わるものを簡単に思いつくことができると思います。
ここで行うことはこれです。

その年度ごとにどのようなことを担当したのかを書き上げる

Kurin

ここでは私の12年の経験を例として挙げたいと思います!

◯年目◯校目職名学年校務分掌部活動その他
1年目1校目講師2学年/学年付き生活指導
特別活動
テニス
2年目2校目講師1学年/副担任生活指導ハンドボール
3年目3校目講師1学年/担任生活指導
特別活動
陸上定時制
入試担当
4年目4校目教諭1学年/副担任生活指導バドミントン入試担当
5年目4校目教諭2学年/担任生活指導バドミントン入試担当
6年目4校目教諭3学年/担任生活指導テニス入試担当
7年目4校目教諭3学年/担任生活指導テニス
軽音楽・吹奏楽
入試担当
8年目5校目教諭1学年/副担任進路指導野球
9年目5校目教諭2学年/担任進路指導テニス入試担当
10年目5校目教諭3学年/担任進路指導テニス入試担当
11年目5校目教諭3学年/担任進路指導テニス入試担当
12年目6校目教諭1学年/担任進路指導テニスICT担当
Kurin

自治体や学校によって呼び方が異なるものがあると思いますので、分かりづらい部分があったらすみません。

これを用いて自己アピールを作成していくわけですが、使えそうな情報を抽出する時には

  • どの時期(西暦何年)に経験したかは省略する
  • 学校名や何校目かは省略する
  • 職名(講師・教諭)は省略する
  • 期間や対象人数等を明記し数値化する

ということを意識するようにします。上記の私の12年間の経験を整理してみると

学級担任…40人×8回=320人
生徒指導部員(分掌)…7年
進路指導部員(分掌)…5年
入試担当…合計8回(年)
クラブ指導…12年(7種類)
ICT担当
(もちろん教科指導…12年)

という感じになります。
これらに”一般化”し、業界・職種・企業研究を行った上で親和性を見出すことで、実際に応募で使用する自己アピールへと昇華されます。

Kurin

①教師の経験を言い換える
②業界を研究する
③繋がりを見つける
というステップですね。

また、上の表ををまとめたものが履歴書での職歴となります。
履歴書用に書き換えてみるとこのようになります。

学歴・職歴 
2012年4月A高等学校 赴任(講師)
生活指導部員、特別活動部員、クラブ顧問として従事
2013年4月B高等学校 赴任(講師)
生活指導部員、クラブ顧問として従事
2014年4月C高等学校 赴任(講師)
学級担任、生活指導部員、特別活動部員、入試担当として従事
2015年4月D高等学校 赴任(教諭)
 学級担任、生徒指導部員、入試担当、クラブ顧問として従事
2019年4月E高等学校 赴任(教諭)
学級担任、進路指導部員、入試担当、クラブ顧問として従事
2023年4月F高等学校 赴任(教諭)
学級担任、生徒指導部員、ICT担当、クラブ顧問、校外組織役員
  • 勤務年数は勤務年で分かるため別記しない
  • 複数年勤務した学校では経験した業務を全てまとめる
  • 顧問として担当した部活動名は省略(アピールにならない)

を気にかけると作成しやすいです。

Kurin

①列挙してもアピールにならないことは省略する
②略歴であるため、できるだけ簡潔に書く
ということを心掛けましょう!

少し話がそれましたが、
この【年単位・学校単位の振り返り】の方法をおわかりいただけたでしょうか?

Kurin

これはあくまで準備です!
本番はもう少し先!頑張っていきましょう!

”1日単位の振り返り” 例を使って説明します!

教師は多忙である。

とは言われることが多いですが、これは一般的に80時間と言われる過労死ラインを簡単に上回る時間外労働を指すだけではありません。

息を吐く暇もないほど目まぐるしく変わる業務を1日の中でこなしていること

この業務量の多様さもその要因として挙げられます。

授業
教材研究
生徒対応
保護者対応
分掌の仕事
事務手続き
クラブ指導
ETC…

様々な業務が分単位で入れ替わったりしますよね。
これらの業務を滞りなく行えていること自体にアピールポイントが隠れています。

Kurin

(時間外勤務が発生する時点で間に合っていませんが…。

ということで1日の業務を振り返ってみましょう。

Kurin

これはある日の私の業務を実際に書き出したものです。

時刻業務内容
7:10出勤
〜7:15メールチェック&タスク確認
〜7:35授業用プリント印刷
〜7:55今日の授業内容の確認(3科目、4クラス分)
〜8:15行事LHRの使用プリント作成(素案)
〜8:30職員朝礼
〜8:40担任クラスの教室整備&生徒とのコミュニケーション
〜8:50SHR
〜12:00授業3コマ
〜12:15昼食&午前中の授業の評価入力
〜12:403年生面接練習(1人目)
〜13:003年生面接練習(2人目)
〜13:15授業準備
〜14:00授業1コマ
〜14:20校内巡視
〜15:10大学受験 推薦書作成
〜15:40SHR&教室掃除・整備
〜18:40クラブ指導
〜19:003年生面接練習(3人目)
〜20:00家庭連絡、書類整理、行事LHRの使用プリント作成(完成)
退勤
※具体的な時間はかなり雑に転記しておりますのでご注意ください。

この日は2学期の序盤から中盤頃で、学校行事と3年生の入試準備が重なっていました。
そのため通常の授業だけでなく面接指導や行事用の書類作成が入っています。

教材研究に関しては私は1つの単元(国語科なので1つの文章)は文法も展開も完結までの流れを全て最初に作ってしまうので一度作ってしまうとしばらくの授業はそれで行えます。
この時期は教材研究が終わっている時期だったので、別の時にはこれに教材研究も含まれることになります。

Kurin

たまに(よく?)場当たり的に「明日の授業何しようー?」と言っている教師がいますが、そういう方よりは上手くスケジューリングできているのではないでしょうか。

このように1日の業務を書き出してみると、休む間もなく何かしらの業務を行なっていることがわかります。

授業・授業準備(4コマ授業、プリント作成、教材研究)
担任業務・家庭連絡(SHR、教室整備、家庭連絡)
進路指導(面接指導3回、推薦書作成)
クラブ指導
事務作業(書類整理)

この日の業務は5種類に大別することができます。
ポイントは

その5種類のひとつひとつに注目すると、さらに複数の業務を行っている

ということです。

Kurin

さらに細かな目で見ると10種類の業務は1日で行っていますよね。


この日は”特に忙しかった”という印象のない日でしたので、多忙な日は更に業務が重っているのでしょう。
忙しさのレベルは私なんかは序の口だったと思いますので、一度1日の流れを振り返ってみて、その業務量を確認してみてはいかがでしょうか。

1日だけでなく複数日を分析してみると、更に様々な業務を挙げることができると思います。

Kurin

これで1日単位の振り返りも終了、準備が全て整いました。
これを使ってアピールポイントへと発展させていきます!

アピールに繋げる!振り返りに具体性を持たせましょう!

【年単位・学校単位の振り返り】
【1日単位の振り返り】

この2種類の振り返りを行うことで整理できた教師の業務は次のようになりあmす。

学級担任…40人×8回=320人
生徒指導部員(分掌)…7年
進路指導部員(分掌)…5年
入試担当…合計8回(年)
クラブ指導…12年(7種類)
ICT担当
(もちろん教科指導…12年)

それらのうち10種類以上の業務を1日に並行して行っている

Kurin

次はこれらを使って、
”具体性を上げる”
”親和性を見出す”
ということを行っていきます。

教師の経験をアピールできるものに変換した際、それを

評価へと繋げる作業として具体的な事柄を挙げる

作業を行いたいと思います。

私はバク転ができる!

ということに対して、どうすれば信じることができるでしょうか。

Kurin

何かを高く評価したり信頼したりするとき、それを可能にしている要因はなんだと思いますか?

答えは簡単ですよね。

私はバク転ができます!
では今から披露しますね!それっ!

実際に見せるということです。

Kurin

でも書類選考や面接で実際に見せるのは難しいですよね。


そのため別の方法で信用を集める方法が具体性を示さなければなりません。

「私はタスク管理能力がある」

というアピールを、披露することは流石にできません。
そのため

タスク管理能力に説得力を持たせる根拠

1日に10種類を超える業務を並行して行なってきた。
家庭への連絡は保護者の仕事が終わる放課後、昼休憩中に授業以外の進路指導など行える時間が限定される業務を抱えながら週に4種類(8クラス)計18時間の授業の実施と準備も行なう。放課後にはクラブ指導も行なっている。

というように具体的な取り組みをあげることで、

確かに色々な業務を滞りなく行えているのだなぁ。

と思ってもらえるようになります。
さらに具体的な取り組みを上げる時には、

数値で表す

ということもまた必要です。

Kurin

数字というものはどの業界・職種でも共通して使われるものです。
そういった共通言語とも言えるものを利用することで理解をしてもらいやすくなります。

転職活動TIPS

民間企業は数字を追った経験を重要視し、それを面接でも尋ねられることが多いです。
教師の業務を数値化する準備をしておいて間違いありませんね。

この行程を取り入れることで

教師は利益(金銭)を追求した経験がない。
教師は数字を追ったことがない。

という世間でのイメージを覆すことも可能となります。

Kurin

教師は数字を追求する経験をしっかりしています!

それらを示すことで業務を行った中での実績にも繋がり、評価の高い書類並びに面接になるのだと思います。
ではこれから、私が挙げた教師の業務の具体性を持たせるために数値を挙げていきたいと思います。

・1クラス40人の担任を8年間経験=320人を担任
・8年間のうち4回の3学年担任経験=120名の進路実現に深く関わる
・1人15分の3者面談を1日20名実施し、スケジュールのズレが起きなかった
・前年度の進路実績から課題を分析し国公立大学40%の合格率を20%向上
・国公立大学で倍率10倍を勝ち抜かせる出願指導
・国公立大学薬学部に前例のない得点帯からの逆転合格を指導

説得力を持たせる数的根拠を示すためには次のことに注目しましょう。

  • 【期間・回数について】
    • 何年間継続して
    • どれだけの間に
    • 合計で何回
    • 1日何回(時間)
    • 週何回(時間)
    • 年間何回(時間)
  • 【対象について】
    • 合計何人に
    • 1回で何人に
    • 連続で何人に
  • 【数的変化】
    • 何から何へ
    • 何%変化
  • 【幅の広さ】
    • 何種類、どの程度

先程挙げたものをこの観点で整理し直してみると次の通り。

・1クラス40人の担任を8年間経験=320人を担任
・8年間のうち4回の3学年担任経験=120名の進路実現に深く関わる
・指導したクラブを顧問就任2年目で上位大会へ
・1年間地区大会未勝利のクラブを半年で近畿大会出場校を相手に惜敗するところまで成長させる

これを見て分かるのは、1つの具体的事項に複数の数的根拠が含まれていることが多いということです。
そうすることでアピールごとの説得力を強めることができますし、採用担当者に業務を想像してもらいやすくなります。

Kurin

数にこだわること!
それが何よりも大事!

さいごに。教師の振り返りを自己アピールへ!


以上で教師の経験の振り返り作業は終了です。
これまで挙げたものでどれが自己アピールへと繋げられそうでしょうか?

Kurin

文量や種類の多様さ、数的具体性から見ると
【学級担任】
【進路指導部員】
【ICT担当】
【教科指導】
は使えそうな気がしますね。


中身を分類してみると

スケジュール管理
対象生徒と伴走、自己実現のサポート
業務改善経験
授業経験

としてアピールができそうです。
これらは【クラブ指導】や【1日の業務取り組み】からも根拠を取ることができますね。

でもこのままじゃ教育業界でしか通用しないよ?
圧倒的な成績を残していてもね。

そのためピックアップしたものを他の業界・他の職種、ひいては応募企業の業務にリンクした表現にする必要があります。
次回はアピールポイントに繋げるための

一般化

について説明していきたいと思います。

Kurin

ここまでお読みくださりありがとうございました!
次回で自己分析ラスト!
あと少し頑張りましょう!

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