就活や転職において採用・不採用を大きく左右する面接。
採用担当者との直接の会話で進められるため、コミュニケーション力が求められるのは言うまでもありません。
何を聞かれるかわからない…。
という不安があるからこそ、予想されるものはしっかりと対策をしていきたいものですね。
今回は、”自分自身に関する”質問”への対策を行っていきます!
これらの質問事項は
転職エージェントからのサポート
転職活動に関する書籍
などを参考に挙げたものです。
その中には実際の面接で聞かれなかったものもありますが、アドバイス頂いた内容として共有しておきたいと思います。
面接対策【自分自身に関する質問】への対応のポイントを解説します!
- 自己紹介
- 学生時代はどんな学生だったか
- 進学理由や新卒での就活について
- 自分の強みと弱み(長所・短所)
【自分自身に関する質問】に関する共通した考え方
【自分自身に関する質問】への対策は自己分析の内容をもとに行います。
「自己紹介」→自己分析全般
「学生時代」→大学生全般
「進学理由」→大学・学部を選んだ軸
「新卒での就活」→就職活動の軸
といった感じで、問われている内容に合わせて自己分析の内容を抽出すれば、回答を用意することができます。
また、特に
自己紹介・学生時代・進学理由・就活
では単純な経緯の説明ではなく、
どうしてそれを選択したのか
という
意思決定に影響を与えた経験
意思決定に影響を与えた考え方
という選択の軌跡を説明する必要があります。
各ステージでの選択は、何を背景にしているのか。
その繋がりを自己分析から抽出していきましょう!
面接対策【自分自身に関する質問】
【自己紹介】への対応のポイント
自己紹介は転職の面接において最も大切な項目の1つです。
なぜなら転職活動における面接の最初の質問は、自己アピールでもなく志望動機でもなく、自己紹介である場合が多いからです。
就職活動でも自己紹介を最初に取り入れる企業もありますが、その目的は
・アイスブレークや場を和ませるため
・人柄や来歴を把握するため
・コミュニケーション能力を見るため
だそうです。
一方で、転職活動における自己紹介は上記のような目的では行われません。
自己決定に関わる出来事を振り返り、説明する
ということがその目的です。
今現在、教師という道を選び、民間企業へ転職しようとしている。
ここに至るまでの人生の岐路でどのような選択をし、それが何から影響を受けてきたのかを説明する機会として設けられています。
そのため企業によっては
社会人になるまでを幼少期から振り返ってください
というように、社会人になった後よりも働き始めるまでの選択に注目するものもあります。
転職活動における自己紹介は
どうしてその学校を選んだのか
どうして教師を選んだのか
どうして転職することにしたのか
どうしてこの業界なのか
どうしてこの職種なのか
どうしてこの企業なのか
こうした選択ひとつひとつの背景にある太い軸を最初に提示する項目です。
現在に至るまでの自己決定の軌跡
自己決定に至る自分自身の価値軸
これらを念頭に置いて考えていきましょう。
では自己紹介を考えていく際に幹となるのは
幼少期から振り返った際に教師を選択することに影響を与えた経験・価値観
を提示することです。
ここでも私の例を挙げて説明していきたいと思います。
Kurinの幼少期
☆2人兄弟の次男として過疎化の進んだ山間部の地域に生まれる
☆”近所”というものが少ない地域
☆近所には子どもがほとんどおらず、同い年の子の言えまでは数キロの距離
☆保育所に通うと同級生は10人未満
☆両親が共働きで同居している祖父母に可愛がってもらう
☆家族以外には人見知り
☆家族の前では明るく活発
☆祖父母が好き
☆特に無し
Kurinの小学生時代
★同級生は保育所と同様に10人未満、子どもと遊べるのが小学校
★登下校中には地域の方が声を掛けてくれる
★親が共働きのため教師も親代わりの存在
小学校から帰宅すると祖父母の家に直行
★遊びはもっぱら一人遊び
★一人遊びも普通に遊ぶだけでは飽きてしまうので自分なりのルールを加えてアレンジ
★読書が好きになる
★レゴが好きになる
★人見知りは変わらず、家では明るい
★特に無し
Kurinの高校生時代
☆通える範囲で一番の進学校に通う
☆最寄り駅も遠く、父に送り迎えをしてもらう
☆指導者のいないクラブで上位大会に進出
☆塾に通わず学年上位を維持
☆読書は相変わらず好き
☆自作の問題の作成など勉強の仕方を工夫する
☆プラモデル作成にハマる
☆完璧主義の傾向、ミスを嫌う
☆都会への憧れ、外の世界を見たくなる
☆片田舎での生活の反動、都会への興味
☆一人遊びからの工夫をする精神
☆一人遊びからくるこだわりの強さ
Kurinの教師時代
★就職活動が上手く行かない
★教育実習で教師の面白さに気づく
★国語教育への反感
★クラブ指導の面白さ
★生活指導をしっかりする教師
★業務改善の意識
★地域に大切に育ててもらった恩返し
★人と深く繋がって育った経験
★工夫してアレンジしていく経験
この中から教職に就くことになったものを抽出すると…?
【幼少期】
過疎化の進んだ町に生まれ、地域の子として大切に育てて貰う
【小学生・中学生】
同級生が少なく、先生から時間を掛けて親身に育てて貰う
↓↓↓↓
育ててもらった土地に恩返しをしたいという意識
人と親身に関わることに関心
【幼少期・小学生・中学生】
子供がいないため一人遊びをする
塾がないため自分自身で勉強する
↓↓↓↓
今あるものをうまく工夫しアレンジする習慣
何かを変えるということに抵抗がない
読書が好きになる
これによってどうして教職を選んだのか、そして働く上で大事にしてきた”業務改善意識”の背景を説明できますね!
このように最終的に教師(転職)に行き着くまでの経験と価値観を整理し、説明するのが自己紹介です。
面接対策【自分自身に関する質問】
【進学理由】と【最終的に教師を選んだ理由】に関する質問への対応のポイント
この項目では先述した質問例の
・学生時代はどんな学生だったか
・進学理由や新卒での就活について
の2つを合わせて解説していきたいと思います。
学生時代に関する質問は教師の経験や応募求人に繋げやすいものとそうでないものが区別されやすいです。
それを分けるのは
学生生活に関わる選択が教師や応募求人に関わるものであったかどうか
ということです。
進学理由や学部・学科選択は職業選択に繋がる専門的な知識・技術や資格取得に関わる分野であれば教師の経験や応募求人に繋がりやすくなります。
教師の場合は
教育学部への進学
教育学部の中での専門(教科)の選択
ということになりますね。
教師や教科に関する専門的な科目を学んでいたので、教師を選択した(教師を選択するために専門的な科目を学んだ)という筋の通った選択になります。
その他、専門的な知識や技能、資格が求められる職種も一貫性のある選択であるという説明がし易いですよね。
教員免許は一定の課程を修了すれば取得することができるので教育学部以外の学部へ進学した方も少なくはありません。
そういった方は一概に教職を意識した学部選択とはならないかも知れませんね。
ここで私の経験を例として挙げます。
私も教職を意識しない学部選択をした1人で、文学部で日本文学を学びました。
私の場合は、作品が生まれた背景を知りたい、授業で行われていた読解は本当に正しいのかを確かめたいといったことが主な理由です。
国語という授業に対する思いも学部選択には影響を与えてはいますが、興味の中心は作品を生み出す作家の思考でした。
そのため、
有名な作品が複数生まれた地域にある大学
作品の舞台と内容の関連に関する授業が開講されている大学
を選び進学しました。
教員免許の取得は両親から出された進学の条件だったので、取らざるを得ないという状況でした。
このように進学に関する選択は教師や応募求人には関わらない場合があります。
その理由に基づいて過ごした学生生活のはずですから教師を志すまでの学生生活もまた教師や応募求人には関わらないことがあります。
だからといって対策を講じなくてよいというわけではありません。
最終的には教師という職業を選択した
というのは教師から転職を考える方々には共通しています。
そのため大学での生活の中からでも
教師という職業選択に繋がる経験
を見出す必要があります。
これが難しければ、
学生時代以前で、教師を選ぶことに影響を与えた経験
の延長上にある経験を見つけるようにしましょう。
そうすれば
学生時代は教職を意識してこなかったが、
それまでの経験が学生時代の〇〇という経験にも繋がり、
最終的には教師の道を選ぶことになったのだと考える
といった、ひとつのの道筋に沿った内容へと昇華することができます。
こういった学生時代を振り返る際には
〇〇→〇〇→教師を選択した
というように最終的な選択が「教師」に行き着くように考えるようにしましょう。
ここでもう1度私の経験を例として挙げようと思うのですが、先述の通り私は教師を志して大学へ進学したわけではありません。
そんな私がどうして”教師”を選択したかと言うと、
- 小さい頃から町ぐるみで大切に育ててもらった(土地に育ててもらった)という意識がある
- 同級生も少なく(小学校10人未満、中学校30人程度)、学校の先生には時間を掛けて接してもらった
このような地域への貢献・教職に対するポジティブなイメージの原体験をしていたからです。
これが志望動機=内的な動機となります。
そこに大学で学んだ文学に関する専門性を国語科の教科指導へ繋げ、更に志望動機を強固なものとします。
こちらは志望動機=スキル・技術的な志望動機と言えますね。
私の内的な動機は
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→教師
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→教師
大学での文学の専門性を生かしたい→教師
というようになりますが、これには
他の選択肢もあるんじゃないの?
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→市役所・町村役場
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→ウエディングプランナー
大学での文学の専門性を生かしたい→編集者
でもいいんじゃないの?と思われるかもしれません。
これに関してはそれぞれの項目が独立しているのではありません。
地域への恩返しができる職業
かつ(AND)
時間を掛けて人と深く関わることができる職業
かつ(AND)
文学の専門性を生かすことのできる職業
全てに共通しているのが教師と言えるわけです。
このようにキーワードとなるのは”かつ”(AND)です。
詳しくはこちらの記事をお読みください!
面接対策【自分自身に関する質問】
【学生時代はどんな学生だったか】への対応のポイント
先に【学生時代はどんな学生だったか】について解説したいと思います。
この質問に関しても基本的には
最終的に教師を選んだ理由
に繋がるようなエピソードを取り上げます。
学業に関するもの、趣味に没頭したこと、アルバイトなど学生時代には色々な経験をしたことと思います。
その経験の中で、自分以外の誰もが経験したことのない稀有なものがあれば、採用担当者の記憶にも残るため披露してみるは良いと思います。
しかし、それだけで最終的に採用をいただけるとは思いません。
なぜなら転職において、採用担当者は面白い人材ではなく
求人業務を果たすことができると判断した人
を採用するために面接を行っています。
新卒採用の育成枠ではなく、社会人としての経験を有した即戦力を獲得することが目的です。
そのため稀有な経験があればそれを披露しつつも、求人業務に生かすことのできる経験や、現在の職業である教師を選ぶことになる”一貫性”に繋がる経験取り上げるのが良いと思います。
面接対策【自分自身に関する質問】
【新卒での就活について】への対応のポイント
次に【新卒での就活について】に触れていきたいと思います。
教師という選択をする前に、民間企業への就職活動いわゆる”就活”をされていた方も少なくないと思います。
そういった方はその時のことを隠す必要はありませんが、注意が必要です。
- 最終的に就活を辞めて教師という選択をしたのはなぜか
- 転職活動と就活で応募する業界や職種が異なっていれば、その理由はなにか
という2点に関して、入念に準備しておく必要があります。
これらの問いは就活に関する話をした際に、その深堀りとして追加で質問されやすいからです。
またここで詰まってしまったり、矛盾を抱えてしまうと一貫性のない受け答えとなってしまい、良いイメージを持ってもらえなくなったりします。
私も実際、就活を行っており、途中で教師の道へと方向を転換することになるのですが、
就活がうまくいっていなかった
教育実習が思いの外楽しかった
教師は採用試験で不合格でも、講師として働ける可能性が高い
というのが正直な理由です。
就活もうまくいっていなかったので、働き口として悪い印象でなかった教師を選んだ
とも言える理由ですが、面接ではそれを馬鹿正直に伝えることはできません。
そういう思いを抱えながらも、どうして教師という道を選択したのかを前向きに説明をしましょう。
就活では自分の好きなものに携わりたいと思い、そういう業界を志望していた
教育実習を通して、人と深く携わることや、育ててもらった地域に恩返しができることにやりがいを感じた
というように積極的に教職を選んだというエピソードになるように内容を整えましょう。
私にとってこちらの内容も嘘ではありませんので、胸を張って話すことができます。
その一方、この質問は教師を最初から目指していた方は
企業への就職活動をせず教員採用試験の対策を行った。
という話をすることになります。
その場合は説明する必要がなくそのままでいいのかというと、そうではありません。
教師が第一志望ですから、教員採用試験のための準備は入念にされたではないでしょうか。
どのような準備を行ったのか
その準備は何のために行ったのか
という自分自身の目標達成のためのアプローチを段階的に言語化すると良いと思います。
どんな仕事も、目標があり、その目標の達成のために計画を立て実行します。
また実行しながら状況を再確認、修正し、達成を目指す。
そういった達成のため姿勢を学生時代からも身につけていることは、この質問でのアピールとして十分だと思います。
面接対策【自分自身に関する質問】
【自分の強みと弱み(長所・短所)】への対応のポイント
強み&弱み
長所&短所
これらは同じように思われますが違うものです。
強みと弱み=業務や経験に関わること
長所と短所=性格や気質に関わること
と考えられることが多いです。そのため、
強み:自己アピールとなる教師の経験
弱み:求人業務に従事することに対する懸念点
長所:選択軸に関わる思考の傾向
短所:選択軸に関わる思考の傾向の裏返し
といったイメージで回答を用意してみると良いと思います。
強みとなるものは最も自己アピールとなる部分=最も業務との親和性のある部分を提示しましょう。
逆に、短所は変に取り繕っても仕方ありありません。
達が弱みを感じているのと同様に
企業側も求職者に対して懸念点をもっている
からです。
例えば、教師は利益追求をしたことがなく、これは紛れもない事実です。
そのため、私達が考える弱みも企業が考える懸念点も
利益追求をしたことがないが、業務を全うすることができるか?
ということになります。
面接は
求職者が募集求人に適う人間であるかを確認する場
です。
こういった弱みを曝す質問では、自分も相手も想定するであろう事項に対する返答を行うほうがいいと思います。
逆にそこから逃げ、当たり障りのないの弱みを話してしまうと
もっと重要な懸念点があるのにそこには気づいてないのか?
と考えが浅い、方向違いであると捉えられかねません。
教師の場合は”利益を追求したことがない”というのが弱みとして挙げられることが多いです。
ちなみに私は「利益追求をしたことがない」という点に関しては
業務の取り組みが企業の大きな目的である金銭の発生に寄与しなかったことは事実である。
しかし、そこに至るまでのアプローチでは類似の経験をしている。
教師にとっての利益は生徒の自己実現であるため、これを企業に置き換えると金銭的利益が発生していると考える。
ただ、事実として私の働きにより金銭的利益をもたらしたという経験はないため、入社後精一杯学び経験を積んでいきたいと考える
といった内容で返答しました。
次に【長所と短所】です。
これは個人の性格に関する部分と捉えてもらって結構です。
自分自身の性格的特徴であれば何でもいいかというとそうではなく、
選択軸に関わる思考の傾向
でアピールとなるものを選んでください。
別の言い方をすると、
【過去の経験→教職の経験→求人の業務】
という流れの中で自分が行なった選択に関わる性格
を挙げましょう。
私のこれまでの経験を使ってみると
- 【過去の経験】
- 一人遊びが好き
- 【教師の経験】
- 業務改善経験
- 【求人の業務】
- 創意工夫を持ってアプローチできる
- 創意工夫を持ってアプローチできる
- 【長所】
- 様々な意見を取り入れることができる
- 向上心がある(よりよいものを追究する)
- 集団をより良くすることができる
- 【短所】
- 見切り発車になってしまうことがある
- 継続性がない場合がある
といった例を作ることができるでしょうか。
短所を挙げる際には”どのようなことに留意して短所を相殺しているか”をきちんと挙げフォローアップすることを忘れないようにしましょう。
面接対策【自分自身に関する質問】への対応のポイントを解説します!
自分のことを話すためには深い自己理解が欠かせません!
自分自身に関する質問でメジャーなものへの対策は以上です。
どの質問に対しても答えを用意するには自分自身の過去を振り返る必要があります。
自己分析をしっかり行うためのマニュアルも用意してありますので、ぜひ参考にしてください!
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