面接が苦手な理由…?どうして面接は難しいのか?
選考の中で面接が一番苦手だ…。
と思っている人は少なくないと思います。
ここでは面接がどういったものなのかを確認しながら、面接が難しいと言われる理由を解説します!
- 面接の主体が採用担当者であるから
- 面接がコミュニケーションの延長であるから
面接が難しいと言われる理由…。
面接の主体が採用担当者であるから
初めに面接はどのような位置づけとして行われるのでしょうか?
【求職者側】
自分自身が希望求人に適う人間であることをアピールをする場
【企業側】
求職者が募集求人に適う人間であるかを確認する場
求職者は、これまでの経験と求人の業務内容のリンク示し、”類似の経験をしているため業務に対応できる”ことをアピールします。
履歴書や職務経歴書、適性検査などとその役割は変わりません。
大きな分類としては同じ目的のために用意されたものですが、そのアピールの方法は異なります。
- 履歴書
- 求職者がアピールできる経歴を時系列で示す
- 職務経歴書
- 求職者自身が考えるアピールポイントを独自の様式で示す
- 面接
- 企業側が用意した確認事項を求職者に尋ねる形で進行する
履歴書や職務経歴書と面接の大きな違いは
主語の違い
です。
履歴書と職務経歴書は求職者発信のものであるため、アピールしたい内容も求職者に委ねられます。
一方、面接の主体者は企業で、企業の用意した質問事項に求職者が答えるという形式で進行します。
そのため面接における質問内容は
企業が求人の業務内容の遂行に必要な素養を求職者から見出すこと
を目的としたものになっています。
そして”採用する人材を選ぶ”ということは同時に”不採用にする人材を選ぶ”ということでもあります。なので…
求職者にとって都合のいい質問ばかりではない
ということを理解しておかねばなりません。
未経験業界・職種への転職をするということ
教師から未経験業界・未経験職種へと転職を考える求職者を採用することに特に不安が大きいのは否めません。
それは教師希望者を面接するときに、
教師経験は全くなく、これまで企業で働いていました。
来年度からは教師として働きたいと考えています。
という教師希望者に対して、不安を感じるのと同様です。
その職業に従事したことがないため、本当に活躍できるのか、対応できるのか確証が持てないからですよね。
同じ心理が、民間企業の採用担当者にも働いています。
教師から民間企業への転職を考える方は、特に不利なスタート状況をよく理解し、
教師の経験を応募求人の業務に生かすことができること
応募求人の業務に十分対応することができること
他の求職者よりも活躍できること
アピールをする必要があります。
業務の遂行が可能であるということを質問への返答という形式で行う
ということが何よりも重要視されますね。
面接が難しいと言われる理由…。
面接がコミュニケーションの延長であるから
どの選考でも求人の業務に適応できるかどうかをアピールすることに変わりはありません。
その中でも特に面接が難しいと言われるのは
コミュニケーションの延長線上で行われるから
ということが理由として挙げられます。
書類選考も適性検査もアピールする求職者ターンと選別する採用担当者ターンは完全分かれています。
その一方、面接は
会話の話題が”求職者求人業務にかなう人物かどうか”
という建付けになっています。
- 求職者が採用担当者を説得しなければならない
- 採用担当者は好意的には見てくれていない
- 回答に時間制限がある
- 質問が多様すぎる
生活をしていると
新しいトレーニング器具が欲しいんだけど…。
どうして買わなくちゃいけないの?
という場面はどこにでもあると思います。
このシチュエーションで筋トレ道具を帰る可能性が高くないのは想像できますよね…。
会話の話題が”求職者求人業務にかなう人物かどうか”というのはこれと同様だと思ってもらえるとその難しさがお分かりだと思います。
また会話をベースとして行われるということは、
どれだけ完璧な回答を用意しても会話のペースを壊してしまうと評価されない
ということも念頭に置かなければなりません。
考えすぎて時間がかかりすぎてもダメだし、話が長すぎてもダメ。
話し方も含めて評価されてしまいます。
これから何を話すのかを理解してもらう
面接のテクニックのポイントを挙げると”結論から話す”、”根拠を示す”、”複数示すときにはその数を示す”など細部に関するものは多くあります。
〇〇です。その理由は2つあります…。
という構成はよく耳にしますよね。
こういう方法論は
相手に今何の話をしているのかを把握して聞いてもらうため
に用いられます。会話は耳からしか情報を得ることができません。
そして、音としての情報は頭に入ってきづらい傾向にあります。ですので、
あなたの質問に対する答えはこれですよ。
そう私が考えるのは〇〇だからですよ。
〇〇っていうのは…ということですよ。
というように文字で追うよりも丁寧に回答の段階を説明する必要があります。
面接で高評価を得るための2つの大きなポイント
自分のペースでアピールポイントを発信することができないため面接は難しいと言われますが、非常に大切なポイントがあります。
それは一貫性を持たせるということです。
この話はよく聞くものですが実際に行うのは難しいものです。
それを実現させるための手順をお話したいと思います。
- 予想質問集を作る
- 質問を分類する
- 分類に共通する軸(一貫性)を作る
- 軸(一貫性)に基づいたる回答を作る
大体の面接対策は①と④だけで、その間の【②質問を分類する】と【③分類に共通する軸を作る】を抜いて説明されることが多いのではないでしょうか。
私も実際、面接対策の書籍をいくつか読みましたが、この部分に触れているものはありませんでした。
この手順が非常に重要であるにも関わらず、省略されているために面接対策で苦労されている方が多い印象を受けます。
「一貫性を持たせる」ということは、すべての回答に共通した軸を持たせるということではありません。
分類した質問の中で共通した軸を持っていること
その軸が【過去の経験→教職の経験→求人の業務】へと繋がっていること
この2点に注目して回答を用意していくと、ブレない回答を生み出すことができます。
例えば求人の業務がコンサルやアドバイザーの方の
【過去の経験、教師を志した理由、転職理由に関する質問】を考えてみると、
【過去の経験】
地域の子どもとして町ぐるみで大切に育てられた
【教師を志した理由】
育ててくれた地域への恩返し
人と深く関わる仕事に就きたい
【コンサル・アドバイザーへの転職理由】
より大きな舞台で人に寄り添いたい
これを見ると”人と親身に関わること”が共通しているということが分かり、その舞台を【生まれた町→地元地域→全国】へと拡大させるということを軸として用意してみました。
どうして大きな舞台に展開させたいのかということに関しては補足説明が必要ですが、
自身の職業感についてはこの軸に繋がるように答える
という指針を用いて対応するようにします。
そうすると準備していなかった質問に対しても、これまでの回答とズレることなく答えられるので
一貫性を担保する事ができます。
一貫性を持たせる「軸」とは?
すでに何度も「軸」という言葉が出ていますが、これに関してはこちらの記事で紹介しています。
一部を抜粋すると
では次の項目からは、具体的な質問例に注目して考えていきたいと思います。
上記の記事では自己分析を行うことで過去を振り返り、自分自身の選択の経験とその背景を整理しました。
そして先程挙げた手順の
③分類に共通する軸(一貫性)を作る
④軸(一貫性)に基づいた回答を作る
は振り返りの使用する部分を選ぶ作業であると言えます。
ここでは”軸”と”一貫性”を同列に扱っていますが、実はその内容は違っています。
”軸”=自分にとって大事なこと
”一貫性”=そう考えたら、そうなるよねという納得感
”軸”を見出すのが自己分析の行程ですね。
面接対策のキーワードは”かつ”、”AND”。
自己分析によって見出した軸を使って一貫性のある面接対策を行うわけですが、この行程のキーワードは
”かつ”、”AND”
です。
何かを選択する背景は複合的なものです。
そのひとつひとつに注目してみると選択の幅が広いだが
その条件すべてに合致しているものはこれしかない
と説明するための”かつ”、”AND”です。
教師という職業を選んだ理由について説明する際、
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→教師
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→教師
大学での文学の専門性を生かしたい→教師
を挙げたとします。これには、
他の選択肢もあるんじゃないの?
と指摘される懸念があります。
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→市役所・町村役場
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→ウエディングプランナー
大学での文学の専門性を生かしたい→編集者
でもいいんじゃないの?と思われるかもしれません。
それに対して。
地域への恩返しができる職業
かつ(AND)
時間を掛けて人と深く関わることができる職業
かつ(AND)
文学の専門性を生かすことのできる職業
↓↓↓
教師という選択
全ての条件を内包する選択が教師だったと説明するためのものが”かつ”(AND)です。
多くの回答をこの意識で構成すると、理由の厚い説得力のあるものになります。
では、次からは実際に転職活動でよく聞かれる質問に対する対策を行っていきましょう!
面接対策【自分自身に関する質問】への対応のポイントを解説します!
- 自己紹介
- 学生時代はどんな学生だったか
- 進学理由や新卒での就活について
- 自分の強みと弱み(長所・短所)
【自分自身に関する質問】に関する共通した考え方
【自分自身に関する質問】への対策は自己分析の内容をもとに行います。
「自己紹介」→自己分析全般
「学生時代」→大学生全般
「進学理由」→大学・学部を選んだ軸
「新卒での就活」→就職活動の軸
といった感じで、問われている内容に合わせて自己分析の内容を抽出すれば、回答を用意することができます。
また、特に
自己紹介・学生時代・進学理由・就活
では単純な経緯の説明ではなく、
どうしてそれを選択したのか
という
意思決定に影響を与えた経験
意思決定に影響を与えた考え方
という選択の軌跡を説明する必要があります。
各ステージでの選択は、何を背景にしているのか。
その繋がりを自己分析から抽出していきましょう!
面接対策【自分自身に関する質問】
【自己紹介】への対応のポイント
自己紹介は転職の面接において最も大切な項目の1つです。
なぜなら転職活動における面接の最初の質問は、自己アピールでもなく志望動機でもなく、自己紹介である場合が多いからです。
就職活動でも自己紹介を最初に取り入れる企業もありますが、その目的は
・アイスブレークや場を和ませるため
・人柄や来歴を把握するため
・コミュニケーション能力を見るため
だそうです。
一方で、転職活動における自己紹介は上記のような目的では行われません。
自己決定に関わる出来事を振り返り、説明する
ということがその目的です。
今現在、教師という道を選び、民間企業へ転職しようとしている。
ここに至るまでの人生の岐路でどのような選択をし、それが何から影響を受けてきたのかを説明する機会として設けられています。
そのため企業によっては
社会人になるまでを幼少期から振り返ってください
というように、社会人になった後よりも働き始めるまでの選択に注目するものもあります。
転職活動における自己紹介は
どうしてその学校を選んだのか
どうして教師を選んだのか
どうして転職することにしたのか
どうしてこの業界なのか
どうしてこの職種なのか
どうしてこの企業なのか
こうした選択ひとつひとつの背景にある太い軸を最初に提示する項目です。
現在に至るまでの自己決定の軌跡
自己決定に至る自分自身の価値軸
これらを念頭に置いて考えていきましょう。
では自己紹介を考えていく際に幹となるのは
幼少期から振り返った際に教師を選択することに影響を与えた経験・価値観
を提示することです。
ここでも私の例を挙げて説明していきたいと思います。
Kurinの幼少期
☆2人兄弟の次男として過疎化の進んだ山間部の地域に生まれる
☆”近所”というものが少ない地域
☆近所には子どもがほとんどおらず、同い年の子の言えまでは数キロの距離
☆保育所に通うと同級生は10人未満
☆両親が共働きで同居している祖父母に可愛がってもらう
☆家族以外には人見知り
☆家族の前では明るく活発
☆祖父母が好き
☆特に無し
Kurinの小学生時代
★同級生は保育所と同様に10人未満、子どもと遊べるのが小学校
★登下校中には地域の方が声を掛けてくれる
★親が共働きのため教師も親代わりの存在
小学校から帰宅すると祖父母の家に直行
★遊びはもっぱら一人遊び
★一人遊びも普通に遊ぶだけでは飽きてしまうので自分なりのルールを加えてアレンジ
★読書が好きになる
★レゴが好きになる
★人見知りは変わらず、家では明るい
★特に無し
Kurinの高校生時代
☆通える範囲で一番の進学校に通う
☆最寄り駅も遠く、父に送り迎えをしてもらう
☆指導者のいないクラブで上位大会に進出
☆塾に通わず学年上位を維持
☆読書は相変わらず好き
☆自作の問題の作成など勉強の仕方を工夫する
☆プラモデル作成にハマる
☆完璧主義の傾向、ミスを嫌う
☆都会への憧れ、外の世界を見たくなる
☆片田舎での生活の反動、都会への興味
☆一人遊びからの工夫をする精神
☆一人遊びからくるこだわりの強さ
Kurinの教師時代
★就職活動が上手く行かない
★教育実習で教師の面白さに気づく
★国語教育への反感
★クラブ指導の面白さ
★生活指導をしっかりする教師
★業務改善の意識
★地域に大切に育ててもらった恩返し
★人と深く繋がって育った経験
★工夫してアレンジしていく経験
この中から教職に就くことになったものを抽出すると…?
【幼少期】
過疎化の進んだ町に生まれ、地域の子として大切に育てて貰う
【小学生・中学生】
同級生が少なく、先生から時間を掛けて親身に育てて貰う
↓↓↓↓
育ててもらった土地に恩返しをしたいという意識
人と親身に関わることに関心
【幼少期・小学生・中学生】
子供がいないため一人遊びをする
塾がないため自分自身で勉強する
↓↓↓↓
今あるものをうまく工夫しアレンジする習慣
何かを変えるということに抵抗がない
読書が好きになる
これによってどうして教職を選んだのか、そして働く上で大事にしてきた”業務改善意識”の背景を説明できますね!
このように最終的に教師(転職)に行き着くまでの経験と価値観を整理し、説明するのが自己紹介です。
面接対策【自分自身に関する質問】
【進学理由】と【最終的に教師を選んだ理由】に関する質問への対応のポイント
この項目では先述した質問例の
・学生時代はどんな学生だったか
・進学理由や新卒での就活について
の2つを合わせて解説していきたいと思います。
学生時代に関する質問は教師の経験や応募求人に繋げやすいものとそうでないものが区別されやすいです。
それを分けるのは
学生生活に関わる選択が教師や応募求人に関わるものであったかどうか
ということです。
進学理由や学部・学科選択は職業選択に繋がる専門的な知識・技術や資格取得に関わる分野であれば教師の経験や応募求人に繋がりやすくなります。
教師の場合は
教育学部への進学
教育学部の中での専門(教科)の選択
ということになりますね。
教師や教科に関する専門的な科目を学んでいたので、教師を選択した(教師を選択するために専門的な科目を学んだ)という筋の通った選択になります。
その他、専門的な知識や技能、資格が求められる職種も一貫性のある選択であるという説明がし易いですよね。
教員免許は一定の課程を修了すれば取得することができるので教育学部以外の学部へ進学した方も少なくはありません。
そういった方は一概に教職を意識した学部選択とはならないかも知れませんね。
ここで私の経験を例として挙げます。
私も教職を意識しない学部選択をした1人で、文学部で日本文学を学びました。
私の場合は、作品が生まれた背景を知りたい、授業で行われていた読解は本当に正しいのかを確かめたいといったことが主な理由です。
国語という授業に対する思いも学部選択には影響を与えてはいますが、興味の中心は作品を生み出す作家の思考でした。
そのため、
有名な作品が複数生まれた地域にある大学
作品の舞台と内容の関連に関する授業が開講されている大学
を選び進学しました。
教員免許の取得は両親から出された進学の条件だったので、取らざるを得ないという状況でした。
このように進学に関する選択は教師や応募求人には関わらない場合があります。
その理由に基づいて過ごした学生生活のはずですから教師を志すまでの学生生活もまた教師や応募求人には関わらないことがあります。
だからといって対策を講じなくてよいというわけではありません。
最終的には教師という職業を選択した
というのは教師から転職を考える方々には共通しています。
そのため大学での生活の中からでも
教師という職業選択に繋がる経験
を見出す必要があります。
これが難しければ、
学生時代以前で、教師を選ぶことに影響を与えた経験
の延長上にある経験を見つけるようにしましょう。
そうすれば
学生時代は教職を意識してこなかったが、
それまでの経験が学生時代の〇〇という経験にも繋がり、
最終的には教師の道を選ぶことになったのだと考える
といった、ひとつのの道筋に沿った内容へと昇華することができます。
こういった学生時代を振り返る際には
〇〇→〇〇→教師を選択した
というように最終的な選択が「教師」に行き着くように考えるようにしましょう。
ここでもう1度私の経験を例として挙げようと思うのですが、先述の通り私は教師を志して大学へ進学したわけではありません。
そんな私がどうして”教師”を選択したかと言うと、
- 小さい頃から町ぐるみで大切に育ててもらった(土地に育ててもらった)という意識がある
- 同級生も少なく(小学校10人未満、中学校30人程度)、学校の先生には時間を掛けて接してもらった
このような地域への貢献・教職に対するポジティブなイメージの原体験をしていたからです。
これが志望動機=内的な動機となります。
そこに大学で学んだ文学に関する専門性を国語科の教科指導へ繋げ、更に志望動機を強固なものとします。
こちらは志望動機=スキル・技術的な志望動機と言えますね。
私の内的な動機は
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→教師
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→教師
大学での文学の専門性を生かしたい→教師
というようになりますが、これには
他の選択肢もあるんじゃないの?
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→市役所・町村役場
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→ウエディングプランナー
大学での文学の専門性を生かしたい→編集者
でもいいんじゃないの?と思われるかもしれません。
これに関してはそれぞれの項目が独立しているのではありません。
地域への恩返しができる職業
かつ(AND)
時間を掛けて人と深く関わることができる職業
かつ(AND)
文学の専門性を生かすことのできる職業
全てに共通しているのが教師と言えるわけです。
このようにキーワードとなるのは”かつ”(AND)です。
詳しくはこちらの記事をお読みください!
面接対策【自分自身に関する質問】
【学生時代はどんな学生だったか】への対応のポイント
先に【学生時代はどんな学生だったか】について解説したいと思います。
この質問に関しても基本的には
最終的に教師を選んだ理由
に繋がるようなエピソードを取り上げます。
学業に関するもの、趣味に没頭したこと、アルバイトなど学生時代には色々な経験をしたことと思います。
その経験の中で、自分以外の誰もが経験したことのない稀有なものがあれば、採用担当者の記憶にも残るため披露してみるは良いと思います。
しかし、それだけで最終的に採用をいただけるとは思いません。
なぜなら転職において、採用担当者は面白い人材ではなく
求人業務を果たすことができると判断した人
を採用するために面接を行っています。
新卒採用の育成枠ではなく、社会人としての経験を有した即戦力を獲得することが目的です。
そのため稀有な経験があればそれを披露しつつも、求人業務に生かすことのできる経験や、現在の職業である教師を選ぶことになる”一貫性”に繋がる経験取り上げるのが良いと思います。
面接対策【自分自身に関する質問】
【新卒での就活について】への対応のポイント
次に【新卒での就活について】に触れていきたいと思います。
教師という選択をする前に、民間企業への就職活動いわゆる”就活”をされていた方も少なくないと思います。
そういった方はその時のことを隠す必要はありませんが、注意が必要です。
- 最終的に就活を辞めて教師という選択をしたのはなぜか
- 転職活動と就活で応募する業界や職種が異なっていれば、その理由はなにか
という2点に関して、入念に準備しておく必要があります。
これらの問いは就活に関する話をした際に、その深堀りとして追加で質問されやすいからです。
またここで詰まってしまったり、矛盾を抱えてしまうと一貫性のない受け答えとなってしまい、良いイメージを持ってもらえなくなったりします。
私も実際、就活を行っており、途中で教師の道へと方向を転換することになるのですが、
就活がうまくいっていなかった
教育実習が思いの外楽しかった
教師は採用試験で不合格でも、講師として働ける可能性が高い
というのが正直な理由です。
就活もうまくいっていなかったので、働き口として悪い印象でなかった教師を選んだ
とも言える理由ですが、面接ではそれを馬鹿正直に伝えることはできません。
そういう思いを抱えながらも、どうして教師という道を選択したのかを前向きに説明をしましょう。
就活では自分の好きなものに携わりたいと思い、そういう業界を志望していた
教育実習を通して、人と深く携わることや、育ててもらった地域に恩返しができることにやりがいを感じた
というように積極的に教職を選んだというエピソードになるように内容を整えましょう。
私にとってこちらの内容も嘘ではありませんので、胸を張って話すことができます。
その一方、この質問は教師を最初から目指していた方は
企業への就職活動をせず教員採用試験の対策を行った。
という話をすることになります。
その場合は説明する必要がなくそのままでいいのかというと、そうではありません。
教師が第一志望ですから、教員採用試験のための準備は入念にされたではないでしょうか。
どのような準備を行ったのか
その準備は何のために行ったのか
という自分自身の目標達成のためのアプローチを段階的に言語化すると良いと思います。
どんな仕事も、目標があり、その目標の達成のために計画を立て実行します。
また実行しながら状況を再確認、修正し、達成を目指す。
そういった達成のため姿勢を学生時代からも身につけていることは、この質問でのアピールとして十分だと思います。
面接対策【自分自身に関する質問】
【自分の強みと弱み(長所・短所)】への対応のポイント
強み&弱み
長所&短所
これらは同じように思われますが違うものです。
強みと弱み=業務や経験に関わること
長所と短所=性格や気質に関わること
と考えられることが多いです。そのため、
強み:自己アピールとなる教師の経験
弱み:求人業務に従事することに対する懸念点
長所:選択軸に関わる思考の傾向
短所:選択軸に関わる思考の傾向の裏返し
といったイメージで回答を用意してみると良いと思います。
強みとなるものは最も自己アピールとなる部分=最も業務との親和性のある部分を提示しましょう。
逆に、短所は変に取り繕っても仕方ありありません。
達が弱みを感じているのと同様に
企業側も求職者に対して懸念点をもっている
からです。
例えば、教師は利益追求をしたことがなく、これは紛れもない事実です。
そのため、私達が考える弱みも企業が考える懸念点も
利益追求をしたことがないが、業務を全うすることができるか?
ということになります。
面接は
求職者が募集求人に適う人間であるかを確認する場
です。
こういった弱みを曝す質問では、自分も相手も想定するであろう事項に対する返答を行うほうがいいと思います。
逆にそこから逃げ、当たり障りのないの弱みを話してしまうと
もっと重要な懸念点があるのにそこには気づいてないのか?
と考えが浅い、方向違いであると捉えられかねません。
教師の場合は”利益を追求したことがない”というのが弱みとして挙げられることが多いです。
ちなみに私は「利益追求をしたことがない」という点に関しては
業務の取り組みが企業の大きな目的である金銭の発生に寄与しなかったことは事実である。
しかし、そこに至るまでのアプローチでは類似の経験をしている。
教師にとっての利益は生徒の自己実現であるため、これを企業に置き換えると金銭的利益が発生していると考える。
ただ、事実として私の働きにより金銭的利益をもたらしたという経験はないため、入社後精一杯学び経験を積んでいきたいと考える
といった内容で返答しました。
次に【長所と短所】です。
これは個人の性格に関する部分と捉えてもらって結構です。
自分自身の性格的特徴であれば何でもいいかというとそうではなく、
選択軸に関わる思考の傾向
でアピールとなるものを選んでください。
別の言い方をすると、
【過去の経験→教職の経験→求人の業務】
という流れの中で自分が行なった選択に関わる性格
を挙げましょう。
私のこれまでの経験を使ってみると
- 【過去の経験】
- 一人遊びが好き
- 【教師の経験】
- 業務改善経験
- 【求人の業務】
- 創意工夫を持ってアプローチできる
- 創意工夫を持ってアプローチできる
- 【長所】
- 様々な意見を取り入れることができる
- 向上心がある(よりよいものを追究する)
- 集団をより良くすることができる
- 【短所】
- 見切り発車になってしまうことがある
- 継続性がない場合がある
といった例を作ることができるでしょうか。
短所を挙げる際には”どのようなことに留意して短所を相殺しているか”をきちんと挙げフォローアップすることを忘れないようにしましょう。
【現職に関する質問】への対応のポイント!
転職面接の根幹を担う質問への対策を徹底解説!
- なぜ現職(教師)を選んだのか
- 現職(教師)で楽しかったこと・辛かったこと
- これまでの業務でどんな役割、立ち位置だったか
- これまでの業務での成功事例と失敗事例
- 現職(教師)で描いていたキャリアプラン
- 転職をすることにした理由
【現職に関する質問】なぜ現職(教師)を選んだのか
この質問は【自分自身について】の学生時代に関わる質問と重複しています。
現在教師をしている方はそれぞれ異なる学生時代を送ったとしたも、また一度は企業に就職したとしても、
最終的には教師という職業を選択した
というのは教師から転職を考える方々には共通しています。
そのため大学での生活の中からでも
教師という職業選択に繋がる経験
を見出す必要があります。
これが難しければ学生時代以前で、
教師を選ぶことに影響を与えた経験
の延長上にある経験を見つけるようにしましょう。
そうすれば
学生時代は教職を意識してこなかったが、
それまでの経験が学生時代の〇〇という経験にも繋がり、
最終的には教師の道を選ぶことになったのだと考える
といった、ひとつのの道筋に沿った内容へと昇華することができます。
こういった学生時代を振り返る際には
〇〇→〇〇→教師を選択した
というように最終的な選択が「教師」に行き着くように考えるようにしましょう。
ここでもう1度私の経験を例として挙げようと思うのですが、私は教師を志して大学へ進学したわけではありません。
そんな私がどうして”教師”を選択したかと言うと(紆余曲折はありますが…)
- 小さい頃から町ぐるみで大切に育ててもらった(土地に育ててもらった)という意識がある
- 同級生も少なく(小学校10人未満、中学校30人程度)、学校の先生には時間を掛けて接してもらった
という地域への貢献・教職に対するポジティブなイメージの原体験をしていたからです。
これが志望動機=内的な動機になります。
そこに大学で学んだ文学に関する専門性を国語科の教科指導へ繋げ、更に志望動機を強固なものとします。
こちらは志望動機=スキル・技術的な志望動機と言えますね。
私の場合は
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→教師
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→教師
大学での文学の専門性を生かしたい→教師
というようになります。
これには
他にも選択肢があるんじゃないの?
と思われるかもしれません。
町ぐるみで育ててもらった→地域への恩返し→市役所・町村役場
先生に親身になってもらった→人と深く関わる職業につきたい→ウエディングプランナー
大学での文学の専門性を生かしたい→編集者
としても筋が通ると思います。
これに関してはそれぞれの項目が独立しているのではなく、
地域への恩返しができる職業
かつ(AND)
時間を掛けて人と深く関わることができる職業
かつ(AND)
文学の専門性を生かすことのできる職業
↓↓↓
教師という選択
というように全ての項目を満たしたのが教師だったというような理由にしていきましょう。
【現職(教師について)】現職(教師)で楽しかったこと・辛かったこと
教師から転職を考える方でも、その全てが嫌になったわけではなく、教師という職業が素晴らしい職業であると考える方も多いのではないでしょうか。
私自身もその1人ですが、教師として経験した”良い思い”をどれでも話して良いかというと、そうではありません。
この質問にも答えるべき内容が存在します。それは
教師になることを決めた理由と関連しているか
教師にとっての利益「生徒の自己実現」と関連しているか
ということです。
1つ前の質問【なぜ教師を選んだのか】への答えを確認してみると、そこには教職につくことで得ることができるであろう”やりがい”が含まれていると思います。
そしてそのやりがいは、突き詰めれば教師の利益追求の内容である「生徒の自己実現」へと集約するのではないでしょうか。
私は
地域の恩返しができる
人と時間を掛けて親身に関わることができる
日本文学に関する専門性を生かすことができる
ということを教師を志す理由として挙げました。
これを”やりがい”ベースに言い換えてみると、
地域への恩返しができた
時間を掛けて生徒と親身に関わることができた
授業で日本文学の専門性を生かすことができた
となるわけですが、これでは回答としては不適切です。
具体的なエピソードを挙げることが必要になります。
そのエピソードを準備するためにもう少し整理すると、
恩返し=教育の目的の実現=生徒の自己実現
生徒と親身に関わった結果→生徒の自己実現のサポートができた
日本文学の専門性を生かす→生徒の学びに繋がった
となり、
うまくいったエピソードを”楽しかった(嬉しかった)こと”
うまくいかなかったエピソードを”辛かったこと”
として挙げます。
特に”うまくいったエピソード”を考える際には
変化前の状態→自分が関わる→自己実現
というストーリーを提示するのが分かりやすく、また変化を感じてもらいやすいため良いと思います。
面接では何かを乗り越えた経験を高く評価する傾向にあるということですから、そういったエピソードを盛り込む良い機会でもあります。
一方、”辛かったエピソード”は基本的には”自己実現”が果たされなかったエピソードを挙げることになる場合が多いと思います。
努力が実らなかったことや、志半ばで諦めざるを得なかったことなど、全力でサポートしたにも関わらず目標を果たせなかったという経験も多くあると思います。
この場合も内容には事欠かないとは思いますが、ピックアップには
その挫折が、その後の自分(あなた)の価値観や姿勢に影響を与えたもの
その挫折によって、自分自身が新しい何かを得たもの
が良いと思います。
ただ単に苦労したエピソードを提示するだけでなく、その挫折を乗り越え成長した自分が目の前にいることをアピールとしたいですね。
【現職(教師について)】これまでの業務でどんな役割、立ち位置だったか
教師の方はこの質問への回答が難しいかもしれません。
ここで一度自分自身が持っている役割を役職で挙げてみましょう。
学級担任
クラブ顧問
進路指導部員
ICT担当
入試担当
教科主任
主幹教諭
指導教諭
このように”教諭”であること以外に大きな役職を持っていないことが多いです。
何かの役を持っていても年度ごとの持ち回りであることも多く、またある役職に就いていたとしても民間企業の役職と互換性のあるものが殆どありません。
企業であれば【部長、次長、課長、係長、主任】などの役職があり、それらは多くの企業で共通していますが、教師の世界にはそれが存在していないですよね。
互換性があれば、その役職を挙げるだけである程度どういった役割かを想像することができます。
一方、教師は「主幹教諭でした」と言っても、そもそも主幹教諭とは何かを説明しなければなりません。
そのため
役職を提示するよりも取り組みを説明する
という意識で望むと良いと思います。
例えば先程から例として扱っている”主幹教諭””ですが
校長・副校長の補佐機能、調節機能、人材育成機能及び監督機能を果たすとともに、経営層で合う校長・副校長と実践層である主任教諭等との間で調整的役割を担い、自らの経験を生かして主任教諭等をリードする指導・監督層の教員。
上記の”主任教諭”という東京都独自の役職があるのですが、そこを抜いて情報をまとめると、
上司の補佐役
業務の整理・調整役
同僚への指導者的立場
という内容を抽出することができます。
これなら民間企業のも反映させることのできる役割になりますね。
実際の面接では
私は主幹教諭という、校長・副校長といった上司の補佐、業務の整理調整、同僚への指導を担当する役職に就いていました。その具体的な業務として…
といった話し出しになると思います。
その際、その役職として実際に取り組んだ内容を簡潔に挙げることで、どのような役割を果たしたかをイメージしやすくし、また名前だけの役職ではないことをアピールできます。
また、就いていた役職を元にする場合だけでなく、
名前のついていない役割
もここでは挙げることができます。
というのも【どんな役割、立ち位置だったか】という質問は、具体的な役職名を提示することは求められていません。
他の教員(多くの教師)とは異なる、自分だけ(限られた教師)が果たした役割
を指します。そのため
”1学年の担任”は使えない
学年団で担任を行ないながら”経験の浅い担任の指導・サポートを行なった”は使える
ということになります。
どれを使用するかという優先順位に関しては、これまで同様、求人業務へのアピールに最も繋がるものからピックアップするよう心掛けましょう。
【現職(教師について)】これまでの業務での成功事例と失敗事例
この質問は【楽しかった(嬉しかった)こと、辛かったこと】の質問と重なる部分があります。
教師の業務は児童生徒の自己実現のために行われます。
そのため
成功事例=自己実現ができた出来事
失敗事例=自己実現ができなかった出来事
とするのがわかりやすいです。
この質問への回答を考える際も
【変化前の状態→自分が関わる→自己実現】でストーリー化すること
を念頭に置くと作りやすく、採用担当者が求めるものになりやすいです。
別の言い方をすると、
現状の認識・課題の設定→具体的な方策→達成
という多くの業務に共通する姿勢をアピールすることができます。
失敗事例においても辛かったことと同様に、
その失敗が、その後の自分(あなた)の価値観や姿勢に影響を与えたもの
その失敗によって、自分自身が新しい何かを得たもの
とするのがベターだと思います。
一方、この質問は【楽しかったこと・辛かったこと】とは違ったアプローチをすることもできます。
それは業務改善経験を提示するというものです。
業務改善経験は”やりがい”には繋がるものではないものが多いので【楽しかったこと】などには使えませんが、課題意識を持ち、それを改善するためのアプローチをした実績に相違ないのでこの質問では使用できます。
教師の業務をエピソードにして話をしていくと、どうしても教育の現場ベースから離れ一般化することができずアピールとして成り立たないということも起こり得ますので、こうしたドライな業務改善を成功事例とするのも良い方法だと思います。
私は次のことをアピールしました。
- 前年度の進路実績から課題を分析し国公立大学40%の合格率を20%向上
- 欠席連絡を電話からフォーム入力へと移行を推進し、担当部署の逼迫を解消する(電話連絡8割減)
- 採点ソフトの導入を主導、40%の効率化に成功
- 新しいカリキュラムに対応した言語活動をICTを用いて実施。情報科教員から県内で前例がない取り組みだと言われる
これらを挙げることで職務経歴書の【実績】の欄に話を持っていくことができ、実務的な遂行能力のアピールの機会へと移行することに成功しました。
【現職(教師について)】現職(教師)で描いていたキャリアプラン
教職を離れ、全く異なる業界・職種へ身を置くことになるので、教師の視点でのキャリアプランに関する質問はそれほど多くはないかもしれません。
しかし、よくされる質問として扱われていますので、考えてみましょう。
教師のキャリアプランを考えるのは難しいです。
それは役職とも関係しているのですが、管理職にならない限り年数を経ても担う業務に大きな差はないからです。
また教師のやりがいは生徒と関わることによって感じられるものがほとんどだと思います。
そのため担任・クラブ顧問(昨今是非はありますが)をずっと務めていたいと考える方も多いでしょう。
そうなるとキャリアプラン云々ではなく”生涯担任!”でしかない、と考えるのも無理はありません。
しかし、それではいかないのが面接の場です。
やはり生徒と時間を掛けて直接関わることで自己実現に携わりたい
という前置きをしつつ、その後に入る内容を考えましょう。
それは
生徒のどういう自己実現のサポートをしたいのか
そのためには自分にどんな能力が必要なのか
その能力を得るためにどんな取り組みをしていきたいのか
というものです。
そもそも自己実現という言葉も曖昧なものです。
授業等による知識の獲得
基本的な生活習慣の獲得
進路実現
クラブ活動での成果
行事等で自分の役割を果たす
教育活動には様々な場面での自己実現があります。
その中で自分はどれを突き詰めていきたいのか、それを効果を高めるためにどんな努力をしたいのか、ということをキャリアプランとして挙げるのが良いと思います。
自分の中で何か尖ったものを持つ、という意識の一方で、担任をすると本当に様々な個性の生徒を担当することになります。
そのため限定されたものに秀でた教師、というよりも全ての内容に関して高水準の教師になりたいというのも理にかなったものかもしれませんね。
【現職(教師について)】転職をすることにした理由
この質問は【志望理由】にも関わるものですが、それよりも更に根底にある思いを問う質問です。
志望理由が”どうしてその業界・職種・企業を選んだのか”というというであるのに対し、転職を決意した理由は
どうして教師を辞めようと思ったのか
どうして教師よりも他の業界・職種に魅力を感じたのか
という問いに対する答えを求められます。
この回答を用意する時に注意しなければならないのが
教師のネガティブな側面を転職を決意した理由にしてしまうこと
です。
教師から転職転職をすることに関する話題になった際に
教師は多忙だから
時間外労働が過労死ラインを超えてしまっているから
クラブ活動などで休日にも働かなくてはならないから
生徒の指導や保護者対応で神経をすり減らすことが多いから
働かない年上の教師のほうが多く給与をもらえるのが納得できないから
などと愚痴とも言えるネガティブな理由が多く出てきがちです。
私も根源としては愚痴に近いものがあります。
身内同士での話であればそれでも構いませんが、面接の場ではそうもいかず、
採用担当者が求人業務に適した人材であるかどうかを見極める場
であり、求職者はふるいにかけられる側なのは否めません。そのため
この人ちゃんと働いてくれるかな…?
と懸念される様は発言は控えなければなりません。
もちろんブラックな環境やハラスメントに耐えてください、という趣旨ではありません。
しかし、”少しでも負荷がかかったら辞めてしまうのではないか”という印象は与えるべきではありませんよね。
そのため面接における転職を決めた理由はポジティブなものであるべきだと思います。
そこで考えていきたいのが
教師のやりがい < 転職をしたいという熱意
という図式です。
教師は確かに素晴らしい職業だが、それ以上に外の世界に魅力を感じている。
だから転職を決意した。
という理由になるように練ってみましょう。
それを考える際のポイントは
教師のやりがいを大きな世界に拡大する
教師のやりがいを別のものに転換する
教師の世界は閉鎖的であるというのはよく言われます。
なぜなら学校には教師と生徒という2つの立場しか存在しないからです。
そのため”そこで感じたやりがいをより多くの人に感じてもらいたい”という展開をするのは筋が通ると思います。
より大きな世界
別のもの
が何を指すのかは業界研究に関わってきます。
それは
教師の業務の対象を生徒以外にも拡大する
教師の業務の枠組みを別のものに転用する
という考えになるのかと思います。
前者は例えば”英語科教師の経験を社会人を対象とした英語講師にする”などでしょうか。
こちらは教師の業務をそのまま転用することになるので教育業界に近くなければ難しさがありますね。
後者は”英語科教師としてのスキルを海外企業に対する営業に生かす”、”通訳や翻訳アシスタントとして働く”といった感じです。
教師の業務と志す世界の一部でもリンクがあれば筋が通るので、こちらの方が作り出しやすいのではないでしょうか。
ただ、どちらにも言えることですが、
色々な選択肢がある中でどうしてそこを選んだのか
また
どこに転職を決意するほどの熱量を見出したのか
ということを明確に示す必要があります。
これを考えていくうえでのポイントは、
価値観の変化です。
教師という職業に就くことを決めたのは、その当時の価値観で最適だと判断したからです。
その価値観が変化していなければ、教師を辞して転職しようという考えに至ることはありません。
自分の価値観の変容が起きた経験を挙げることでその理由に根拠を持たせます。
そしてそれは大仰な表現でなくても良いと思います。
小さなきっかけを積み重ねていった結果、
その業界・職種に従事したいと思うようになった
それが転職理由だと思います。
私が実際に使ったのはこちらです!
親身になって進路指導を行なった生徒たちの中で、前向きに進学したにも関わらず辞めてしまった。
前向きに就職したにも関わらず早期離職してしまった。
↓↓↓
時間を掛けてサポートした分、志半ばで挫折した報告を聞くのが辛く、進学後や就労のサポートがしたいと思うようになった。
↓↓↓
大学職員や人材・転職業界への転職を志すようになった。
自分にとってこのまま教師をしているだけでは駄目だと思う瞬間、それが価値観の変化した瞬間なのだと思います。
この価値観の変容は別の側面からのアプローチもできると思います。
そして、その小さなきっかけを見出すための下準備は”自己分析”で既に済んでいます。
もともとそういう要素があった、ということを過去を振り返りながら提示し、
そして、それを振り返る時間を取った結果、これをせずに人生は終わらせられないと思ったというエピソードを添えることも転職理由として成立するかと思います。
そしてそれを可能としたのがコロナ禍です。
実際に私自身、自己分析をしたのはコロナ禍です。
世界中で生活が制限され、動画配信やリモートによる授業など学校のあり方も変化した。
制限のために自分自身のあり方を見つめ直す機会を得て、色々な可能性や生き方があることを感じた。
その中で、自分自身の中で大切にしていたものを改めて見つめ、挑戦したいと思うようになった。
そしてそこでは教師での経験したことを生かせると考えている。
というストーリーも使えるのではないでしょうか。
転職理由は案外ドライに答えてしまいがちですが、自分の人生を一転させる一大決心です。
そのため個人的にはドラマチックなくらいがちょうどいいとも思います。
かといってその世界に入り込みすぎたり、長くなりすぎたりすることは要注意で簡潔に構成することを心掛けましょう。
私はこの2冊で自己分析ができました!
応募求人に関する質問への対策!段階ごとに一貫性を持たせる!
- 業界の志望理由
- 職種の志望理由
- 企業の志望理由
- 応募ポジションはどのような仕事だと思うか
- 5年後、10年後のキャリアプラン
質問への対策を考える前に、自分自身が応募する業界・職種・企業について理解できていますか?
すでに応募を決めているのであれば、しっかり従事する対象のことを調べているでしょうし、履歴書や職務経歴書を作成するのにあたって、自己アピールになるものも考えているでしょう。
その大元になる業界・職種・企業について確認しておきましょう。
調べが足りないかもしれない…。
と不安がある方はこちらで更に深堀りしてみてください!
【応募求人に関する質問】業界・職種・企業の志望動機
業界、職種、企業の全ての志望理由に共通するのは、やはり一貫性をもたせることです。
なぜなら
業界の中にある職種を生業としている企業
業界の中のある分野を生業としている企業のある職種
という構造になっているからです。
そのため回答の構成としては
【業界の志望理由】
どういうところにやりがいを感じるか
↓↓↓
【職種の志望理由】
自分にはどこで貢献できるか
という意識で考えると回答を作りやすいです。
業界の志望理由は転職理由を使用できる場合が多いですね。
現職では満足できない理由や他の業界へ行ってみたい理由があるからこそ転職を行います。
そして、その先に選ぶ業界は自分の不満や希望を叶えられると考えたからこそ志望することになります。
そのため、転職理由と業界の応募理由は繋がることになります。
次に、職種の志望理由は教師の業務との親和性とも言い換えることができると思います。
自分自身の願望を叶えることができる業界で従事する職種は、自分の能力を発揮できるものでなければなりません。
転職面接でいう”自分の能力”の根拠となるのは社会人経験であり、教師の場合はそれが教師経験となります。
ここで役立つのは自己分析と自己アピールです。
職務経歴書に記載する内容も参考にできますね!
では【企業の応募理由】はどのようになるのかというと、
業界内での企業のポジション
企業で行える業務
といったものが複合的に入り交じることになります。
志望求人の企業が業界内で
ある分野に特化している
黎明期から支える老舗である
ベンチャーでイノベーションを起こそうとしている
そういった企業の業界内の立ち位置への魅力や、
対面での顧客面談を重要視している
新たな取り組みを積極採用している
などの業務スタンスの魅力といったものを合わせることで、企業への志望理由が完成します。
業界研究と職種研究を基礎にして、その企業だけの特徴を踏まえて理由を作るという感じでしょうか!
【応募求人に関する質問】応募ポジションはどのような仕事だと思うか
基本的に”◯◯はどのようなものか”といった質問は
求人業務の一般的な特徴を答えなさい
また、合わせて
類似のものとの違いを考えなさい
その違いの中であなたが魅力に思う部分を答えなさい
という問いだと置き換えて考えると回答を用意しやすいです。
この質問【応募ポジションはどのような仕事だと思うか】に関しては、
職種の志望理由、企業の志望理由から
求人業務の他社の類似業務との違いとなる部分を抽出
または
同企業内の別業務の求人やポストと比較し、
求人ポストとの違いを抽出
することで対応できると思います。
応募する求人が役職であるならば、その役職の重要性に関する説明も必要になりますね!
【応募求人に関する質問】5年後、10年後のキャリアプラン
この質問はよく聞かれるもののひとつですが、案外答えづらいものです。
正直な思いとしては
まだ採用もされてないんだから未来のことなんか考えていられない!
とにかくがむしゃらに働くだけだ!
という感じではないでしょうか。
しかし、層答えるわけにもいかず、よくされる回答としては
専門性の高いスペシャリストとして活躍したい
第一線で活躍しながらも後進の育成にも尽力したい
といったものではないでしょうか。
この質問の回答の難しさはまだ入社していないため、詳細な業務を理解していないことにあります。
またここでの回答は
求人業務に適う人間であるか
を判別する材料にもあまりなりませんよね。
ただこの質問での評価を分けるのは
分からないなりにどれだけ入職後のことを考えているか
分からないなりにどれだけ応募求人や応募企業のことを知ろうとしているか
という姿勢の部分だと思います。
そのため先ほどの当たり障りのない回答だと評価もされずもったいないですよね。
もしかしたら捉え違いもあるかもしれませんが、自分なりの考えを用意するには
企業HPのニュース項目
に目を通しておくとヒントを得られるかも知れません。
特にその中にある求人職種や業務に関するニュースに注目していくと、今後の展望を読み解く事ができるかも知れません。
それを利用して、
入社後はいち早く業務に慣れ、主戦力として成果を残すことが第一目標です。
一方、御社のHPで◯◯というニュースを拝見し、今後は✗✗に力を入れていくことを知りました。✗✗は私にとって関心の大きな(理由の説明は必要)ものですので、そういった事業にも貢献していけたらと思います。
といった回答をすることも可能かと思います。
その際、求人業務と大きくかけ離れないことに注意は必要です。
離れすぎてしまうと、”この求人とやりたいことが違うよね”と判断されてしまいかねませんね。
応募求人に関する質問への対策!
一問一答ではなく会話のキャッチボールで膨らませる!
ここまでよくある質問について解説してきました。
今回の記事で扱った【応募求人】に関する質問に限った話ではないのですが、特にこのジャンルの質問では深堀をされたり、回答から発展してさらに別の質問へと移っていくことも予想されます。
そのため、1つ1つを想定して準備をするとキリがなくなってしまいます。
面接時に意識しておいていただきたいのは
自分の転職軸との繋がり
教師経験との繋がり
を考えながら答えを考えることです。
質問ごとに目線を変える必要はありません。
大切なのは”一貫性”です。
軸のぶれない回答を心がけて臨んでいきましょう。
【転職面接対策】案外悩む…。逆質問などへの対策を解説!
【その他の質問】求人応募者からの逆質問
〇〇さんから聞いておきたいことや確認しておきたいことはありませんか?
といういわゆる”逆質問”は頻出でありながら、返答に困るものの代表格ですよね。
この質問への対応のポイントは
回答は面接の段階によって内容を変える必要がある
ということで、もう少し説明をすると、
面接をしてくれている人がどの立場か
ということがその内容を考える大きなヒントになるということです。
その時の面接担当者が現場レベルの方であるのに、
御社の今後の業務展開について教えてください。
と経営に関する質問をする、逆に管理職レベルの面接担当者に
1日の業務の流れを教えてください。
どういったツールを使っていますか?
といった現場レベルの質問をするという状況になってしまうと、噛み合ったやり取りをすることができません。
そのため相手の立場に合わせた質問を用意するということが必要です。
それを考える際には
どの段階で誰が面接をするのか
を把握しておく必要があります。
初回の面接:現場の役職者、人事関連の役職者
最終面接:社長や役員
参考:BIZREACH
面接の機会は初回と最終の2回だけとは限らず、会社によっては二次、三次と段階を踏んで行われますが、傾向としては回数を重ねるごとに現場レベルを離れていきます。
【求人応募者からの逆質問】現場や人事関連の役職者への質問
- 求人では把握できなかった業務に関する質問
- 求人業務に従事している人に関する質問
- スキルアップに関する質問
”現場の役職者”というと想像がしづらいかもしれませんが、簡単に言うと自分の上司になるかもしれない人です。
そのため求人業務に従事する方を管理し、その業務に関しても精通してる場合が多いはずです。
人事関連の役職者も採用の窓口になるため、求人業務はある程度把握しているでしょうし、求職者の入職後の動きにも詳しいはずです。
そのためこういった立場の方に対しては、業務に関わることや、スキルアップに関わることを聞くとスムーズ答えてくれると思います。
注意点としては調べて分かることは聞かない、ということです。
例えば求人を見た時に、職務内容は書かれているものの、入職後の1日の流れが書かれていなかったならば、その場合は1日の流れを聞くことができます。
また1日の流れが書かれているのであれば、その中の特定の業務に対して”〇〇という業務はどのような流れになるのか”という質問をすることができます。
具体的な質問の準備としては
求人を読みながら実際の動きを想像し、イメージできなかったところを確認する
というスタンスで考えることができますね。
また転職をする者にとって、
入職後に業務に対応していくことができるのか
という不安は必ずつきまといます。
それを解決するために研修の制度や育成に関わる質問をするのも筋が通ります。
私も実際に、同じ業務に従事する同僚との交流の機会や研鑽の機会は取れるか?といった質問をしたことがあり、きちんと回答して頂いた覚えがあります。
また、業務に携わるスキルに関する質問の1つとして、
求人業務に従事する方はどのような方が多いか
求人業務にはどのようなスキルや適正が求められるか
といった質問をするのもいいと思います。
この質問の利点は求める人物像を提示してくれるため、その回答の後に提示されたスキルを有していることを添えることができる点です。
そういうアプローチもできますが、自己アピールの場ではないので話しすぎに注意が必要ですね。
【求人応募者からの逆質問】社長や役員等への質問
- 企業方針に関わる質問
選考が進むと面接担当になることが多い企業の運営層の方々。
そういった方は求人業務に従事していない、従事していたとしても現場を離れて久しいため、先程のような現場レベルの質問は的外れになってしまいます。
そのため、その方々が従事している”運営=企業としての取り組みやビジョン”に関わる質問をすべきです。
そこで下調べとして、
業界に関わる一般的なニュースを見ること
企業HPにある事業に関わるニュースを見ること
をおすすめします。
どのような業界も社会情勢や技術の進歩に伴って変化し続けています。
その変化を経営層としてどのように捉えているのか
という形で質問をすると、回答もしやすいと思います。
この質問は雑な言い方をすると
〇〇業界は将来どうなっていくと思いますか?
御社は将来どうなっていくと思いますか?
といったものと同種のものです。
この場合は、その質問に対して面接をしてくださる方が
最近では〇〇という変化が起きている→それに対して…
と説明の手間を要することになります。
この手間は面接官にとっては負担でしかなく、また質問が漠然としていて答えづらさも感じます。
それだと評価が良くなることは決してありませんので、こちらから回答幅を狭めた質問を投げかけるのも一種のマナーかもしれませんね。
また、この質問をする際に
企業理念や同業他社との差異を質問する
という方も多いかと思います。
例を挙げると”企業理念を掲げる背景を教えて下さい”や”同業他社と比べて優れていると考える部分を教えて下さい”といったものです。
こういった質問も悪くはないのでしょうが、私は控えたほうが良いと考えます。
なぜなら”基本的には調べれば分かるから”です。
企業のHPを見れば必ず企業理念は載っていますし、商材の特徴も読み取ることができます。
それをただ
教えてください
と投げ込むだけでは、準備が足りないと私は思います。
【求人応募者からの逆質問】質問力を鍛えよう!
先ほど”質問の仕方によっては相手に負担を強いてしまう”という話をしました。
これは非常に重要な観点だと私は思います。
前提として、面接での評価は印象が大きく左右します。
各質問の回答に関して
良い印象→高評価
イマイチな印象→低評価
となるのは当然のことです。
印象を左右するものには清潔感や受け答えの様子もありますが、大部分を占めるのが回答の内容です。
この項目では
質問の内容=質問の仕方
が大きく影響を与えることになります。
質問を考える際には
どう思いますか?
という質問はできるだけ控えるべきだと考えます。
いわゆる”オープンな質問”は議論を深める場合や会話を広げていく際には有効な方法ですが、時間の限られる場や面接のような評価に関わる場では適していません。
そのため、明確な答えや、相手の意思をはっきりと知ることができる”クローズドな質問”に近づけるべきだと思います。
細かい言い回しですが、”するべき”ではなく”近づけるべき”としたのは、クローズドな質問は
YES / NO
A or B or C
といったかなり限定した回答を求めることになるので、これを徹底してしまうと、
〇〇という技術が取り入れられ始めましたが、御社も対策を講じますか?
はい / いいえ
となってしまい経営層の意見を知ることができません。
そのため
クローズド寄りのオープンな質問
となるように質問を準備します。
考え方としては
- ニュースなどを利用して分野を限定する
- 自分の考えを挙げる
- 最終的には”どう考えるか”で終わることになってもOK
例えば
求人業務に関してもAIを導入し始めた同業他社が現れ始めた
それに対して業務の効率化が図られていることは分かるが、「ニュアンスの温度感」は人にしか出せないものであり、全てがAIに取って代わられるものではないと考える。
AI導入やそれに伴う業務の変化に対して、御社はどう考えているか(AIを取り入れるか)
という形で質問するのはどうでしょうか。
このアプローチは経営層だけに限らず、現場や人事関連の役職者に対する質問でも取り入れることができます。
特に自分の考えを提示し、それに対して(またはそれ以外への)考えを聞くという構成は非常に有効であると考えます。
質問をする場面と言うと、回答を相手に委ねるイメージがあるかもしれません。
しかし、これも面接の1つです。
どんな質問も自分から向かっていく姿勢で臨んでいきましょう。
【その他の質問】仕事をする上で大切にしていること
この質問も何でも答えられそうですが、
仕事をする上で=求人業務に従事する上で
と言い換えるようにしましょう。
この質問は”現在仕事をする上で”大切にしていることを問う質問ですが、その質問の奥には、
求職者の仕事に対する姿勢や価値観が応募企業や応募求人に合致しているか
を測る視点が込められています。
そのため教師の業務と応募企業・求人のどちらでも大切にすべきことを挙げる必要があります。
ただ質問の建付けは現職をベースにしているので、ここで挙げる内容は
- 教師の業務でも意識して行ってきたと言えること
- それを念頭に置いて業務に従事した具体的なエピソードを添えられること
この2つの条件にあったものを選ぶと良いでしょう。そして、
大切にしてきたこと(ひとこと)
↓↓↓
そう考える理由
↓↓↓
教師の業務
↓↓↓
応募求人の業務
上記の流れで構成すると伝わりやすいと思います。
回答を考えるアプローチに目を向けてみると、先程から”ベースは教師の業務である”とは言っていますが、大事なのは”応募企業や応募求人での業務に従事する上で大切にすべきこと”なので、まずそちらを考えたほうが良いかもしれませんね。
【転職面接対策】逆質問で好印象を与えることも可能です!
逆質問はなんとか切り抜けれられればいいや、とかこれで面接が終わってくれる…といった印書を持ち、あまり力を入れられないかもしれません。
また準備する内容も他の求職者と大差のないものになてしまいがちです。
ただそういった場合には今回開設したような方法で準備をすることで他の方とはことなる印象を与えることもできます。
それは他の方がしっかり練ってくる質問への回答と比べて簡単に評価を挙げられるともいえるかもしれません。
確かに逆質問をもって面接を終了する場合も多く、気を抜いてしまいそうになりますが、最後まできちんと対処して抜かりの内容にしましょう。
”使える!”と感じた面接対策を12個共有します!
- 現職・応募求人に対する”思い”を伝え、自分を知ってもらうことで”一緒に働きたい”と思わせる。
- 自分を知ってもらうためには、これまでの自己選択を提示する。
- 【自己紹介】は最長でも2分程度(400〜800字)で。それ以上だと聞く側は辛く、会話にならない。
- ”定量化=数値化”した経験を多く提示する。
- 【志望理由】は”思い”と”できること”に分けて構成。
- 経験を語る場合には”ストーリー”にする。
- ”やりぬいた経験”を提示する。
- ”0→1”を作った経験を語る。
- 実績を挙げる場合は”自分じゃないとできなかったか”を意識する。
- 挫折体験・失敗経験から何を学び、どう繋げていったか?
- 教師の経験を語るときには”見立て”、”仕掛け”、”変化”に注目する。
- 質問に対する回答の一言目は”大見出し”を言う。
現職・応募求人に対する”思い”を伝え、自分を知ってもらうことで”一緒に働きたい”と思わせる
面接の場では自分自身が求人業務に従事できることをアピールする場ですが、それよりも大事なことがあります。
一緒に働いてもいいと思ってもらえるかどうかです。
どれだけ経験が豊富、実績があったとしても人格が破綻していれば、人柄で不採用となります。
人柄を評価してもらうのには特に
外見
聞く態度
話す態度
が重要となります。
パット見て清潔感のある佇まいにしていることや、相手の時間を貰いながら転職活動を行っていることを理解している謙虚な姿勢、そして自分自身を高飛車に見せないようなうまいバランスのアピール方法などが大事ですね。
自己アピールは独りよがりになってしまいがちですが、周囲の助けもあって実現できたということを添えるだけでも印象は変わりますね。
こういう人が好まれるな、こういう人は逆に嫌われるよな、という人を思い浮かべながらそれに合った一挙手一投足を意識してみましょう。
自分を知ってもらうためには、これまでの自己選択を提示する。
面接では自分自身が話すことができる時間は限られていますし、その内容も限定されます。
その中で自分自身を知ってもらうことで、一緒に働きたいと感じてもらう必要がありますよね。
そのための第一歩として転職面接では特に
自己紹介
が最初の質問として採用されることが多いです。
ここで自分の来歴を淡々と話しでも自分自身を知ってもらうことには繋がりません。
そもそも面接は自分自身をアピールする場ですので、そのアピールに繋がる情報を出す必要があります。
また転職という人生の大きな選択をするにあたり、人生軸ともいえるものを開示することで信用に足る人物であるとも認識してもらえます。
軸がブレブレの人はなんだか信用できないですよね。
その自己アピールの基礎になるのが
自分自身の自己選択の軌跡
特に理由はないが、これを大切にしている
というよりも
こういう背景をもつから、これを大切にしている
と言った方が発言に説得力を持たせることができるということです。
また面接の中で面接担当者の方が深堀するのに
なぜ~ですか?
という言葉をつかうことがよくあります。
自分自身の経験や思考の理由や背景はほぼすべて過去の経験からきています。
そのため質問の中で、理由を求められた際に触れるであろう過去の経験について自己紹介で話すよう構成しておきましょう。
【自己紹介】は最長でも2分程度(400〜800字)で。
それ以上だと聞く側は辛く、会話にならない。
では自己紹介はどれくらいのボリュームにすべきかというと、
時間にして2分
文字にして400~800字
がいいでしょう。
これより多くなってくると情報過多になりますし、会話ではなくスピーチとなってしまいます。
転職エージェントの方に面接対策をしてもらっていた際に、私が用意していた自己紹介が気づけば5分ほどになっていました。
その際に教えていただいた目安です。
特に自己紹介は面接の最初に求められることが多いので、第一印象にも大きく影響を与えます。
最初に
この人しゃべりすぎだな…。
独りよがりな印象を受けてしまうな…。
といったマイナスな印象を持ってしまうと、その後のやりとりで取り返すのは難しくなります。
内容がどれだけ良くても、聞いてもらえなければ意味はありません。
そのため、聞きやすく頭に入ってきやすいボリュームを心がけましょう。
”定量化=数値化”した経験を多く提示する。
面接の中では実績をアピールすることが多くあります。
ただその内容が相手に具体的なものとしてイメージしてもらえているでしょうか?
○○ができます!
といってもどれくらいできるかはイメージできません。
縄跳びができます。
縄跳びは二重跳びができます。
縄跳びは二重跳びを100回できます。
縄跳びは二重跳びを1分間で100回できます。
縄跳びは二重跳びを1分間で1度も失敗せずに連続で100回できます。
このように数値や詳細が多ければ多いほど、どれくらいのレベルなのかが判断でき、その希少性も理解してもらいやすくなります。
ポイントとしては
具体的数値を挙げる
期間を挙げる
数値の変化を挙げる
資格やグレードを挙げる
といった情報を挙げるのが良いと思います。
求人の業務内容に適しているかどうかを判断する要素として
これまでの実績に再現実現性があるか
も重要であると思います。
この人ならちゃんとやってくれそう!
と思ってもらえるようにするために、実績にはイメージしてもらいやすい情報を添えましょう。
【志望理由】は”思い”と”できること”に分けて構成。
面接で必ずと言っていいほど聞かれる志望動機。
求人に応募しているのだから動機があるのは確かなのですが、案外準備するのは難しいものです。
福利厚生がきちんとしていて、休みも希望通りだから。
上場企業だし、歴史もあり地盤も安定してそうだから。
高給与だから。
そういった理由が中心であることも多いですよね。
ただ選んだ業界・職種の企業であるというだけで、志望度が低めな場合もあります。
第一志望よりも完全に下位互換であると理由を作るのも難しいですよね。
そういった作りづらい企業の志望動機はもちろん、第1志望の志望動機にも使える構成がこちらです。
業界を志望する理由(思い)
↓
職種を志望する理由(できること)
↓
企業の特徴にマッチしている部分(思い・できること)
基本的には業界・職種の志望動機は使いまわしをすることができます。
その中から企業の特徴をピックアップして、自分の思いやできることと合致しているため、より望みが叶えられると思うし貢献もできると思うから志望したという感じになります。
思いもできることも過去の経験から抽出することになりますね!
経験を語る場合には”ストーリー”にする。
面接では過去の経験を提示することも多くあります。
その場合には、淡々と事実だけを提示するのではなく、エピソードとして話をするのがいいです。
それはのちに説明するのですが、そうすることで評価が得られやすくなるからです。
状況の説明(経験の必要性)
↓
課題や困難さ(失敗・挫折体験)
↓
その対応策(解決・成功に向けた行動)
↓
成果・成功(実績)
といった構成にすることで、
困難さに負けない人材であること
行動力のある人材であること
生み出した実績の提示
ができるからです。
エピソードトークになると間延びしてしまうことがあるので、要点を簡潔に説明できるように情報の取捨選択が必要ですね!
”やりぬいた経験”を提示する。
過去の経験を話すのであれば”やりぬいた経験”を話すといいですよ。
転職エージェントの方の言葉です。
面接担当者はいわゆる「レジリエンス」という困難に負けず立ち直る力を好むようです。
この”やりぬいた経験”を表現するのにも模範的な構成があります。
目標課題の提示
↓
困難さや失敗の提示
↓
対策の提示
↓
変化、実績の提示
○○をしなければならなくなり取り組んだのですが、そこには××という課題がありました、上手くいかない中で…をすることにより~という成果を得ることができました。
といった感じでしょうか。
この時のやりぬいた結果もたらされた成果は、先ほど挙げた「定量化=数値化」で表すとよいです。
具体的数値を挙げる
期間を挙げる
数値の変化を挙げる
資格やグレードを挙げる
こちらはどんなときにも使えますね!
”0→1”を作った経験を語る。
面接担当の方が好きなエピソードトークの1つに
0→1を生み出す経験
があります。
何事にも挑戦する意思を持つ意欲的な人を採用したいのは理解ができますよね。
しかし、
そんなに簡単に何かを生み出した経験なんてないよ…。
と思うかもしれません。
これに関してはそこまで難しく考えなくていいと思います。
何か行き詰まりを感じた、困っている
↓
その解決のために何か新しく取り組んだ、取り入れた
↓
その結果改善が見られた
というエピソードを語ることができればそれで大丈夫です。
大事なのは第一人者となったことではありません。
より良くしていこう
少しで成長していこう
という意識を持ち、実際に行動できる人であることを示すのが大事です。
真剣に仕事と向き合っていれば、そういう経験は絶対にあるはずです。
自分にとっては些末なものでも他社から見ればすごいことである場合も多いです。
実績を挙げる場合は”自分じゃないとできなかったか”を意識する。
自分は特別な人間ではないんだから、自分じゃないとできない実績なんてないよ…。
と思われるかもしれませんが、これを意識して話すことで人材の希少性をアピールすることができます。
自分じゃないとできないというと
全国1位を経験
レコード記録を持つ
といったものをイメージするかもしれませんが、そういったものでの話ではありません。
××という経験を持つ私だからこそ、必要性に気づくことができた
〇〇という経験を持つ私だからこそ、やりぬくことができた
こういった意識を持つことで、自己紹介と実績を繋ぐことができ軸のブレない働き方をアピールすることができます。
またその実績を求人業務でも発揮することができるのであれば、
入職後も同じ働きをしてくれそうだ!
と再現性を評価してもらえる要素になるでしょう。
やはり、大事なのは一貫性ですね!
挫折体験・失敗経験から何を学び、どう繋げていったか?
挫折体験や失敗体験は”やりぬいた経験”でも取り上げることがありますし、単純にこれを質問されることがありますよね。
これが大変だったんですよね…。
うまくいかず苦労しました…。
で本当の挫折体験・失敗体験だけを挙げてしまうとこれは評価に値しません。
すでに少し触れましたが、大事なのは
”レジリエンス”=そこからどう立ち直ったか
という意識です。
上手くいかなかった経験をどのようにその先の業務に活かしたか(学び)
どうしてその挫折体験を挙げることにしたのか(思い)
を提示することにより、成長の物語として提示することができますし、自身が大事にしているものを提示し信念を知ってもらう機会にもなります。
すべての質問がアピールの場です。
虎視眈々と機会を狙いましょう!
教師の経験を語るときには”見立て”、”仕掛け”、”変化”に注目する。
教師からの転職を目指す方の自分自身の戦う武器は
教師の経験
社会人としてのこれまでの経験を根拠として説明する必要があるためです。
ただ問題は、教師の世界や業務と会社員の世界や業務の関連を見出しづらいことにあります。
教師の常識は社会の非常識という言葉が普通にまかり通っているように、単純に業務内容を説明してもアピールには繋がりません。
その中から、アピールに足ると思われる要素を抽出して一般化することが大切です。
授業=プレゼン
担任や進路指導=顧客に寄り添う
といった感じですね。
またその一般化に加えて、経験を語るときにはエピソード化してしまうことで内容を理解してもらいやすくなります。
その構成の仕方はこれまで開設した通りです。
質問に対する回答の一言目は”大見出し”を言う。
ここまで沢山解説してきましたが、これまでのアドバイスを盛り込んだ回答を作ろうとするとどうしても分量が多くなってしまいます。
そこできちんと構成を作っておかないと話が伝わりません。
よくある質問であれば先に準備しておくことができますが、すべての質問へ対応できるわけではありません。
そのため
一言目は大見出し=シンプルな答え
ということだけは意識してもらいたいです。
簡単に言うと結論から話す、ということですね。
すでにお分かりの方も多いかとは思いますが、なぜこれが大切なのかというと
行きたい旅行先を教えてください。
はい。
食べ物もおいしく、季節によって違う風景も楽しめ、観光名所も多い土地で、レンタカーを借りればまっすぐな道路を走りドライブも楽しむことができる、飛行機で2時間もあれば到着できる北海道です。
という説明から入ってしまう答え方だと、最後になるまで質問と話がかみ合わないからです。
こういった回答をしてしまうと
この人は私の質問が理解できているのだろうか…。
と会話のかみ合わなさを感じてしまい、コミュニケーション力がない人ととらえられてしまいます。
”行きたい旅行先”のシンプルな答えは”北海道”です。
そのため
聞かれたことにまず答える
その後に、できる限りの説明をする
という構成を心がけましょう。
”使える!”と感じた面接対策を12個の紹介でした!
今回は私が面接対策をするにあたり大いに参考になった情報12個の紹介でした。
当たり前だと感じられるものもあったかもしれませんが、これらを抑えた面接を展開することで、大崩れすくことのない受け答えをすることができました。
ある企業の方からは
私はすでに一緒に働きたいと思っています。
という評価を貰ったこともあり、面接の実績も残せていると感じています。
面接での回答を用意するためには自己分析や業界・職種・企業分析がしっかりと済んでいないと十分なものにはなりません。
まだまだ不完全だと感じる方はこの機会に、見直してみてくださいね!
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